第一章
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そうしてね、むしろ私の方がね」
沙耶香はそのアジア的な美貌の顔を微笑まさせて言った、切れ長のその目もまた微笑まさせたものになっている。
「お願いをして早く来てもらったから」
「いえいえ、こちらも丁度食事時で」
「こちらに来てもなのね」
「近くで食事をしていましたし」
見れば丁度十二時半である、市長の左腕の時計はその時間を指し示している。
「それが終わったところでしたので」
「全てが丁度よかったのね」
「はい、明日の夜にお会いする予定でもです」
「早くてもなのね」
「お気になさらずに」
「それでは、では」
「ええ、話は聞いているわ」
沙耶香はブランデングルグ門から見て左手にいる、市長は右手だ。市長はサングラスをかけ厚い帽子を被っているので正体がわかりにくくなっている。
その市長にだ、沙耶香は言った。
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