逆ギレかよ
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ボン取って来ます?それとも私が取って来ましょうか?」
上はちゃんと着てたのに、下はパンツしか履いてないなんていくらなんでもアホ過ぎる・・・それも、街の中を堂々と駆けていたことを考えると、もう恥ずかしすぎて悶え死にそうである。
「・・・死ぬわ、俺」
「えぇ!?」
また来た道を戻っていくのもこの場でこんな格好で待っているのもどっちも恥ずかしすぎる。これならもう消えてなくなってしまいたいと、踞り膝を抱える。
「ちょっ!!ドンマイですシリル先輩!!スカートならともかくズボン忘れる人は初めて見ましたけどきっとよくあることですよ!!気にしないで!!」
肩を掴みなんとか元気付けようとしてくれるけど、これはもう本当にキツイ・・・何がキツイって、精神的に、ね・・・
「お前アホだろ」
「う・・・うるさいなぁ!!」
なんとか立ち直った俺はレオンから持ってきてもらったズボンを履いてギルドの席でちょっと遅めの朝食を食べている。どちらかというと昼食だけど、そこは気にしなくてOK!!
「普通ズボンを履き忘れるなんてありえないわよ」
「パンツだけでも履いててよかったね」
「忘れてたら大惨事だよ」
エクシードトリオからは呆れた視線で見下ろされ、かなり気分が悪い。急いでいただけなんだ、あんなに焦っていたら誰だってズボンの一つや二つ履き忘れることもあるだろう。
「大丈夫です!!シリル先輩のパンツ姿ならいくらでも見てられます!!」
「お前のせいで忘れたんだろうが!!」
「逆ギレかよ」
人の気も知らないで嫌なことを思い出させてくる少女に叫ばずにはいられなかった。でも、今のは逆ギレに入るのか?俺が悪いのか?
「シリルってばドジだね」
「あれは単なる不注意って言うの」
なぜかすごい笑顔のウェンディとあきれ顔のシェリアが正面の席でそんな話をしている。やっぱり俺が悪いのかな?納得できないけど。
「そ!!そんなことより!!今日の依頼はどこに行くの!?」
これ以上恥ずかしい話を引っ張ってほしくないので強引に話を変えていく。それに、今日はどんな依頼をするのかを気にして急いでやって来たわけだし、全く関係ない訳じゃないないからね。
「フフッ。な・い・しょ」
すると、小悪魔のような笑みを浮かべてそう答えたのは天空の竜。今回の依頼は彼女が決めたのか、それにしてもなんでこんなに楽しそうなんだろう・・・
「なら早く行こうぜ、俺はそんなに長く滞在できないし」
彼女の言葉を聞いて席から立ち上がるのは氷の神。近々大きな依頼を控えている彼は参加しないかと思っていたけど、そんなに難しい依頼でもないし、体慣らしも兼ねて参加するらしい。
楽しみ
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