【その先へ】
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ってるって事は、この人俺のおじさんにあたるんだよ。下忍当時とか、上忍の時とかの写真、母ちゃんに見せてもらって外見は知ってるからさ。……会った事は、無いけど」
自分の事を指差してそう述べるネジ姿のボルトという相手に対し、ヒナタとハナビはうまく話を呑み込めずに困惑している。
「あ、あのネジ兄が“おじさん”って……なんか想像できないっ。姉さま、どう思う?」
「あなたは...、ネジ兄さんを自分のおじさんだと言うのに、会った事はないのは……どうして?」
「へ...? あ、それは───(言っていいのか、これって)」
ボルトはためらい、つい目線を下に逸らす。
「まさか、居ない...の? あなたの、所には」
「あたしにはよくわかんないよ姉さま、説明してっ?」
「────・・・・・」
話を促す妹のハナビだが、ヒナタは何か悟ったように、悲しげに俯いている。
「あぁもう、とにかくネジ兄の中に取り憑いてるボルトってやつ! ネジ兄の中身を返しなさいよっ、どこへやったの? 人質にでもしてるつもりっ?」
「いや、だから俺は───」
『ボルト……、もう時間だ。これ以上、二人を混乱させるのはよくない』
不意に頭の中に声が響く。ハナビとヒナタには、聞こえてないらしい。
(あんたは……?)
『今のお前の...、身体の持ち主だ』
(じゃあ、あんたが、おれの───)
『良くも悪くも夢からは、覚めないといけない。お前も...、元の身体に戻るといい。家族が……心配している』
(ネジのおじさん、おれはっ……!)
『───言わなくていい。分かっているから。未来で、待っていろ。きっとお前達に……直に、逢いに行ってみせるから』
「へへ、じゃあ約束……だってば、さ・・・───」
「え? ボルト...くん、どうしたのっ?」
急に前へ倒れかかるのを、とっさに抱き支えるヒナタ。
「ちょっ、どさくさ紛れに姉さまに抱きつかれたかったとかじゃ...!」
「────・・・」
「ボルト……くん?」
「いや...、俺はネジです、ヒナタ様」
おもむろにヒナタから身体を離すネジ。
「えっ、ネジ兄さん...!」
「───ちょっとネジ兄、今までの全部演技だったとかなら許さないよっ?」
「あぁ...、別にいいですよ。さっきまでのは演技でも寝言でも、どうとってもらっても構いません」
ネジは普段の無表情でハナビに述べる。
「何それ! 少しはマシになったと思ってたけど、やっぱりイヤミなネジ兄っ」
「ネジ兄さん、さっきのはほんとに……」
「気にしないで下さい。...夢でも、見ていたのかもしれ
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