人形-マリオネット-part5/揺れ動く心
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ついに対峙した、光の戦士ウルトラマンゼロ。そして闇の戦士ダークファウスト。
その圧巻される光景に、避難を完了した街の人たちは息を呑んでいた。
その間、サイトを探していたUFZの内、ルイズとムサシは、アンリエッタから護衛を任されたアニエスと共に、ジュリオを発見する。
「それにしてもジュリオ、酷い顔じゃない。一体何があったのよ」
ルイズは全身が打撲だらけのジュリオを見て言った。
「いや、サイト君からなかなか効いたパンチを食らっちゃってね」
「サイトですって!?」
「サイト君が、どうして?」
なぜサイトがそんなことを?確かに彼はジュリオのことをなんとなく気に入らないような態度を取っていたが、さすがに殴るようなまねまではしなかったはず。
「あの黒い巨人の正体が実はハルナ君だったからな」
「なんですって…!?」
ジュリオから明かされたその理由に、二人は絶句する。
「サイト君は、ハルナ君を倒すのをよしとできなかったからね。それで僕を殴ったのさ。いやはや、なかなか効いたよ」
「……」
二人はジュリオの供述を聞いて、なんとなくサイトとジュリオが揉めた時を想像した。ファウストをゴモラに攻撃させようとしたのを、サイトは仲間を殴ってでも止めたがっていたのだ。
ただ、そのときのジュリオはいつもどおり笑みを浮かべているのだが…どこか貼り付けた感があるのをムサシは感じた。
「じゃあ、ハルナは私たちを今までずっと…騙してきたわけ!?」
「いや、それはないと思う。たぶん誰かが彼女を操ってるんだ。少なくともルイズちゃんとの実家であの子と話していたとき、彼女からは邪悪な気配を感じなかった」
ムサシはルイズの予想を否定する。彼はラ・ヴァリエールで初めて会った時に会話したが、ハルナが地球にいた頃からずっとファウストだったということはないと確信していた。
過去に似たような経緯を持つ女性と会ったことがあるから、かもしれない。
「彼の持っていた剣も、同じようなことを言っていたよ。彼女は特殊な魔法で操られているらしい」
「魔法で操られている、か。あのボロ剣、魔法の知識と勘に関しては鋭いのよね。それなら、私の魔法で助けることが…」
もし魔法で彼女の心が支配されているなら、自分の虚無の魔法の一つ…『解呪』でハルナを救うことができるかもしれない。ルイズは、虚無の魔法でハルナに懸けられた魔法を解く算段を考えた。
「ともかく、ジュリオを一度安全な場所に運ぶべきだ。時期にここも戦闘区域に入る。あまり深入りしすぎれば、サイトを見つける前に我々が戦闘に巻き込まれるぞ」
アニエスが三人に、一度ジュリオを連れてここを離れるべきと進言した時だった。
「助ける…ねぇ。果たして本気なのかしら?ミス・ヴァリエール」
「誰!!」
すぐ近くから、女性の声がルイズたちの耳に入る。し
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