暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
人形-マリオネット-part5/揺れ動く心
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…!」
ルイズがまさかの敗北とも取れる状況に陥ったゼロを見て目を見開いた。
「おのれ…!!」
苦々しげにアニエスは顔を歪める。
「だから言ったんだ…!!」
ジュリオは、サイトに対し忠告を無視したことを恨むようにうそぶく。
「ゼロ!しっかりするんだ!」
ムサシがゼロに立ち上がるように呼びかける。しかし、そのゼロはファウストに捕まり、身動きが取れずにいる。
『く…コスモス!無理にでも変身はできないんですか!?』
『…だめだ。まだ変身に必要なエネルギーが回復しきれていない…!すまない、ムサシ…!』
ムサシは自身と一体化しているコスモスに問い詰めるが、コスモスはしごく無念そうに、ムサシに謝罪する。不運なことに、まだ彼らが変身に必要となるエネルギーが戻ってきていないのだ。
「ははははは!!よくやったわハルナ。さあ、ウルトラマンのエネルギーを全て奪ってしまいなさい!」
勝ち誇った高笑いを浮かべながら、ウェザリーはファウストに命令を下した。自分の復讐の駒となる彼女をさらに強化し、トリステインへの復讐を果たすために。


ゼロは、サイトはファウストに攻撃を加えることさえも躊躇うあまりできなかった。戦ったところで、彼女と最後までどちらかが命尽きるまで戦う羽目になる。そう思ってしまうあまり、手を出すことさえもできない。
…いや、彼女と戦って勝つことが、ハルナを救うことじゃないはずだ。
もう後がない。それなら…
『大切なのは心だよ』
ムサシの言葉を胸に、エネルギーを吸われながら、ゼロはサイトとしての意思を持って、ファウストに話しかけてきた。
「なあ、ハルナ…聞いてくれ…くっ…地球で、一緒だった頃のこと…覚えてるよな?」
「……?」
エネルギーを吸収されているという状況だというのに、地球での思い出話を語りだしたゼロに、ファウストは、はっ?と困惑した。
「最初に会ったときのこと、覚えてる…か?俺、君が他校の高校生に絡まれてるのを、俺が助けようとしたときのことなんだけど…そのときの俺、足が震えててかっこ悪かったよな…?」
「いきなり…何を言い出す…?」
「くぐ…その後、高校でクラスが一緒になって…俺、学校じゃポカが多くて、よくハルナがフォローしてくれたんだよ…グゥ…な…!」
ファウストは気でも違ったのかと思いながらも、ゼロからエネルギーを吸い上げていく。

これにはウェザリーも目を細めた。ルイズたち普通の人間には聞こえないが、彼女やムサシ、そしてジュリオにはゼロの言葉が聞こえてきた。
「バカな…口先の言葉なんかで私の人形を惑わせると思っていたの?」
なんておめでたい脳みそなのかしら。ウェザリーはそんなゼロをあざ笑った。ジュリオも同じように、戦いの途中で何を言い出すのだと呆れたように呟いた。
だが、ムサシだけは違った。ゼロは決
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