人形-マリオネット-part5/揺れ動く心
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も言っただろ?命乞いの必要はないよ。今はただ、あんたの光をあたしの一部として取り込むだけだ。あたしがさらに無敵となるためにね」
ファウストはそういいながらほくそ笑むと、彼女の両腕が怪しく発光する。すると、ゼロのカラータイマーやプロテクターも同じ光を放つと同時に、エメラルドグリーンの光があふれ出し、それがファウストの体に吸い込まれていく。
ファウストは、ゼロのエネルギーを吸収しているのだ。それに伴い、ゼロのカラータイマーの点滅が少しずつ早まっていく。
このままでは、ゼロは二度と立ち上がる力を失ってしまう。
「く!せい!」
一方、ルイズたちもまた危機に陥っていた。
ハルナにかけられたウェザリーの催眠魔法、それを解かなければファウストは止まらない。だが、その術者であるウェザリーがビーストヒューマンを仕掛けてきて、ルイズは虚無の詠唱ができない。
今はジュリオとムサシ、そしてアニエスが、ルイズを守りながら肉弾戦でビーストヒューマンに応戦している。現役の兵士であるアニエスは巧みな剣技と銃捌きで敵を退けていく。
ジュリオも怪獣使いという、怪獣に戦いの全てを任せているように見えるわりに、格闘術の心得があった。ムサシもコスモスと一体化し戦ってきた経験もあり、肉弾戦も慣れている。しかし、一体一体はたいした戦闘力はないが、敵の頭数が多すぎた。それにムサシは、相手が人間で、それも死体であるという事実に抵抗もあって、腕が鈍りやすくなっていた。
「きゃ!この…離れて!!」
そんな中、ルイズは彼らのフォローのおかげもあって何とかビーストヒューマンの魔の手をギリギリで回避するが、魔法が凄くても戦いについてはド素人の彼女が長く持てるはずもなかった。そんな彼女をなんとしても守ろうとするジュリオたちにも限界が訪れようとしていた。
「うあ!!」「ち…!!」「ぐぅ!!」
体力の限界で動きがついにビーストヒューマンに捉えきれるほどまでに落ちてしまったせいで、ついにジュリオが最初に…そしてムサシも取り押さえられてしまう。
「ジュリオ!ムサシ!アニエス!」
ルイズが三人を助けようと杖を振るおうとする。回避中になんとか虚無の詠唱を必死に行っていた。ギリギリ間に合ったと重い、杖を振るおうとしたが、その隙を突いてまたさらにビーストヒューマンたちが現れ、彼女の杖を取り上げ、四肢を掴んで捕らえてしまった。
「ふっふっふ…ついに捕まってしまったわね」
「は、離しなさいよこの卑怯者!!」
ルイズは不敵に笑っているウェザリーを睨みつけながら怒鳴り散らすが、ウェザリーがそれを聞き入れるはずもなかった。
「向こうもついに決着のようね」
ウェザリーが街の中心の方を見る。そこには、ファウストに羽交い絞められて捕まってしまったウルトラマンゼロの姿があった。
「そんな、ウルトラマンが
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