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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
人形-マリオネット-part5/揺れ動く心
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その貴族に尋ねる。
「戦いはじめてから、ウルトラマンゼロは一切黒い巨人に攻撃を仕掛けておりません」
「!?」
それを聞いて驚愕する一方、アンリエッタは確かにゼロがさっきからファウストに攻撃していないことに気がついた。しかも、ファウストの攻撃を常に正面から受けている。
「なぜだウルトラマン!どうして黒い巨人を攻撃しない!?」
理解できないと、貴族の一人が声を荒げた。
(なぜ…?)
アンリエッタもまた、黒い巨人を攻撃しないゼロに疑問を感じた。ただ…その時の彼女は、今の状況が、操られたウェールズに自分が惑わされた時の光景とどこか似ているような気がした。


ファウストもゼロが攻勢に転じないことに気づいていた。
「あたしのエネルギーが尽きるのを待つ作戦かい?けど、それはあまりいい作戦とは言えないね!さっきも言っただろ?常にこの街のマイナスエネルギーは、街の各地に設置された装置を通してあたしに流れ込んでいくんだ!制限時間を設けられたあんたと違って、あたしはこの姿を常時できるんだよ」
この時、既にゼロのカラータイマーが点滅を始めていた。一方でファウストのコアゲージはまだ赤く点滅しておらず、まだ黒く染まったままだ。
「無抵抗を貫いたままじゃ張り合いがないじゃないか、サイト。もっとあたしを楽しませてくれよ。これまで戦った時みたいに…さ!」
ファウストはカラータイマーをならし続けるゼロに、さらにもう一撃、胸部に拳を叩き込んだ。
「く、ぐぅ…」
ダメだ…やはり彼女を攻撃するなんてできない。戦闘が始まってから、ゼロは幾度もファウストに攻撃しようと思った。だが、そうしようと思っても、腕が彼女の方に伸びることはなく、ただファウストの攻撃を一方的に受けることしかできなかった。それがダメだと頭でわかっていても、どうしても躊躇ってしまう。
「安心しな、サイト。あんただけは殺しはしないさ。ただ、ちょっと…あたしの望みを叶えてもらうために、あんた自身が必要ってだけ。
ルイズのことは、ウェザリー様やレコンキスタの連中に任せるさ」
ゼロはそれを聞いて、ファウストに向けて顔を上げる。
「ルイズを…どうするつもりだ…?」
しかし、ルイズの名が口から飛んできた途端、ファウストの声が少し険しくなる。
「別に。大方虚無の力を利用するってことだろうさ」
「や、やめろ…!!ルイズは…!」
ゼロがやめるように言った途端、強烈なビンタが炸裂し、ゼロは再びダウンする。
「…やっぱりルイズの方が大事なのかよ。あんたをこの世界に無理やり連れてきて、こんな戦いを強いて苦しめてきておきながら、図々しく恋人面するあんな女が!!」
憎しみを込めた声で言い放つファウストは、立ち上がりきれないゼロの首と肩を後ろから、羽交い絞めて動きを封じた。
「は、ハルナ…止めろ…」
「さっき
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