暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
人形-マリオネット-part5/揺れ動く心
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その虚無の娘だけは生かして捕えるのよ」
ウェザリーが指示を出した瞬間、ビーストヒューマンたちはルイズたちに飛び掛かりだした。
ウェザリーは、今度はゼロと対峙するファウストに視線を傾けた。
「さあ、ハルナ。あなたの望みを叶えるときよ。

ウルトラマンゼロの光を奪いなさい」



同じ頃、ゼロに変身したサイトは、ゴモラからも許しをもらい、ファウストと街の中央にて一対一で対峙していた。
「いいのか、ウルトラマンゼロ。あたしが誰かのかわからなくなった…なんてことはないだろう?」
ファウストは野太い声とハルナの声を重ねながら言い放つ。
「……」
挑発するようなファウストの言葉に、ゼロは何も言い返してこない。無言のまま、目の前にいる闇に囚われてしまった少女の変身体を静かに見ているだけ。考えていた、いったいどのようにすれば彼女を救えるのか。
『春野さんは、助けたい人を救うために必要なのは、その心だって言っていた。
でもゼロ…俺は…何をすればいいんだろう…』
ラ・ヴァリエールで起きたセミ人間の、ルイズ誘拐未遂事件。ルイズは学院の他の生徒や、家族から認めてもらなかったコンプレックスを刺激され、それに漬け込んだセミ人間が破壊活動を実行することで彼女の心に絶望を与え、脱け殻のようになったところを拐おうとした。しかし、ルイズを認めていなかったはずのカリーヌたちヴァリエール一家のルイズへの思いが彼女に伝わることで事なきを得た。
ムサシが言った通り思いが…家族の心がルイズを守ったのだ。
しかし、今回の場合…ハルナを救うにはどうすればいい?今回はさらに事情が複雑化している。サイトはゼロに、まるでテストの分からない問題の答えを求めるようにゼロに尋ねる。
『今更俺に変身して何を言ってんだよ、サイト。今の俺とお前は二人で一人だ。お前自身の思うままにやれ。
俺の覚悟は決まったからよ』
『…ありがとう』
ゼロにとって、敵を手にかけることなく勝つなんて戦いはまったく経験がない。まして、闇に囚われた人間の少女を救うなんて、先代のウルトラ戦士にも前例がないだろう。
明確にどうすればいいなんて分からないままだ。それでも、平賀才人は…ウルトラマンゼロは決めた。
目の前の、黒い巨人となった少女を救うと。
「来ないのならこちらから行くよ…ムンッ!!」
ただじっと身構えているだけで立ったままのゼロに向けて、ファウストはついに動き出した。
繰り出されたファウストの拳。一発だけでなく、たて続けに繰り出してくる。それに対し、ゼロはその拳を受け流していく。しかし、全ての攻撃をうけながしきれるほどゼロは達人の域に達していない。二発ほど、蹴り一発と一緒にゼロはもらってしまう。
「ぐ…」
「感じる、サイト?あたしの今の力は…あんたのウルトラマンの力さえも超えている。なぜ
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