第2章:異分子の排除
閑話4「人間の限界と人外」
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高町が心配して駆け寄ると、あろうことか高町兄は“楽しんだ”とかいう。
...かくいう俺も、楽しんでいた節があるしな...。
「大丈夫ですか...?」
「ああ...。俺もこれほどダメージを受けたのは久しぶりだ...。」
一回目は束を庇った時の事故。それ以降は四属性を習得する際の無茶ぐらいだな。
まさか、四属性全て使ってここまでダメージを受けるとは思わなかった。
「....いい試合だった。」
「ああ。まさかここでこんな強者と戦えるとは思わなかった。」
何とか立ち上がり、高町兄...否、恭也と握手を交わす。
「...人外級がここにもいたなんて...。」
「秋十君!?お兄ちゃんはそこまで....言われてみればそうかも。」
「おいなのは。」
「あ、ごめんなさ〜い!」
失言に高町は恭也に謝る。
「...ふむ、やはり、私もまだまだだな...。」
「...なんかすまんな。俺の前座みたいになってしまって。」
「いや、上の存在がどれほどのものか知れただけよかった。」
ずっと試合の一手一手を見逃すまいと見ていたらしいシグナムがそういう。
「御神流...だったか?」
「ああ。」
「最後の後半からの動きと最後の一撃...人の知覚外の動きだったが...。」
俺が調べた限りだと、人の限界を引き出す剣術らしい。
それにしても俺が言えた訳じゃないが、規格外な動きだった...。
「...むしろ、それを認識できる方が凄いのだがな...。」
「俺、ちょっと特殊だしな。」
そんな俺に迫る恭也がおかしいというべきだろう。高町みたいに声には出さないが。
「御神流の奥義だ。詳しくは言えんな。」
「まぁ、そう簡単に一子相伝の技をばらす訳ないよな。」
なんというか、年が近いからか恭也と親近感が湧く。仲良くなれそうだ。
「恭ちゃーん?母さんがお客さんを連れて休憩にしましょうだって。」
そこで、道場内に入りながら、黒髪の三つ編みで、メガネをかけた女性...高町の姉である高町美由希がそう言ってくる。
「む、そんな時間か。」
「あはは...お兄ちゃんも桜さんも試合に熱中してたからね...。」
そういう高町だが、外野も観戦に夢中になっていたようだ。
秋十君やユーリちゃん、マドカちゃんが今更のように気づく。
「えっ!?恭ちゃんと試合!?相手は?」
「俺だ。」
手を挙げ、俺だと主張する。
「....ほんとに人間?」
「失礼だろう。」
「あいたっ!?」
さっきの試合で体力を使っても、はたくぐらいの力は残っていたらしい。
失礼な事を言ってしまった高町姉は恭也にはた
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