暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
閑話4「人間の限界と人外」
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「ふっ!」

     カァアアン!!

 木刀と木刀がぶつかり合う音が響き、木刀を振るった二人は互いに間合いを取る。

「....強いな。高町。」

「そっちこそ。...純粋な“経験”で積み上げた剣術...生半可な剣術だと正面から叩き潰されちゃうよ。」

 試合をしているのは八神と高町。
 結局、トーナメント後に知り合い、今日はこうして高町家の道場にお邪魔している。
 なお、俺達も興味があったのでついてきている。高町の家は広いし大人数でも大丈夫だ。

「じゃあ...これはどう対処する!?」

「っ!!」

   ―――御神流奥義之歩法“神速”

 刹那、高町の姿が掻き消える程の早さで動く。
 天井、壁を跳ねるように移動し、八神の死角へと潜り込み...。

「そこまで!」

「っ、くっ....。」

 試合を見ていた高町の兄に止められる。
 試合に負けた事を悟った八神は相当悔しそうにしていた。

「....まさか神速を使わせるとはな...。」

「これで我流だもんね...本当、凄いよ。」

 試合には負けた八神だが、高町兄妹をおおいに驚かせる程だった。

「....いや、それよりも...。」

 八神に対する驚きを一度他所に置き、高町兄は俺を見てくる。

「.......。」

「えっ、お兄ちゃん!?」

 木刀を一つ、軽く俺へと投げてくる。
 いきなりの行動に、高町も驚いている。
 そして、その木刀を俺がキャッチしようとした瞬間...。

「っ.....!!」

「......。」

 高町兄が、目の前で木刀を寸止めしていた。
 もちろん、俺はしっかりとキャッチした木刀で防ぐ体勢になっている。

「....やはりな。」

「.......。」

 そう言って、高町兄は納得したように木刀を下ろす。
 ...さすがにばれるか。

「お兄ちゃん!一体何を...。」

「すまないが、名前を尋ねても?」

「...篠咲桜だ。」

 高町の言葉を無視し、高町兄は俺に名前を尋ねてくる。もちろん、俺はそれに答える。

「...一試合申し込みたい。」

「...いいだろう。」

 彼としては、俺の強さを感じ取り、そのうえで試合をしてみたいのだろう。
 別に、断る必要もないので受ける事にする。

「もしかして....。」

「俺としても実力が気になるな。行ってくる。」

 秋十君もいきなりどうしてこうなったか察する。
 俺自身、高町兄の実力が知りたいので、すぐに準備を済ます。

「...試合の前に一つ聞いておきたいが....先ほどの試合の最後、なのはの姿は見えていたか?」

「...見えていたが、それが
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