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テキはトモダチ
23. 友達と手をつないで 〜赤城〜
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あの二人の笑顔を曇らせてはいけない。あの二人がいつまでも笑顔で手を繋いでいられるように、この世界を守りとおさなければならない。新しい友達とともに力を合わせて。

 ……大丈夫。未来は明るい。

「ところで天龍二世さん」
「?」
「今晩はみんなで大淀さんをいじり倒すそうですよ?」
「!?」
「どうですか? 今晩は空いてますか?」
「コワイカー!」
「決まりですね。天龍二世さんも一緒に大淀さんをからかいましょう」

 私たち艦娘と深海棲艦は、すでに合同作戦を行うほど仲がいいのだから。大淀さんをからかうという、艦娘と深海棲艦の合同作戦。大淀さんが私達の波状攻撃をかわしきれるか見ものだ。

 天龍二世さんと今晩の約束を交わした後、私はもう一度電さんと集積地さんを見た。二人はいつの間にか寄り添って歩いていた。二人は本当に仲がいい。

 でも、仲の良さなら私たちも負けてはいない。

「じゃあ天龍二世さん」
「キヤァアアアア」
「お散歩しましょ」
「コワイカー!!」
「毎度言ってますけど、怖くはないですねぇ……」

 いつまでも見ていたくなる二人の優しい後姿に胸を暖かくしてもらった後、私は演習場に向かって歩き出した。

 晩ご飯までまだ時間がある。それまではのんびりと、みんなの憩いの場になったこの鎮守府を散歩しよう。電さんと集積地さんからみんなの素敵なプレゼントといえる、仲の良いみんなを眺めながら。

 おわり。



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