23. 友達と手をつないで 〜赤城〜
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ど……もしくはやたらと刑務所に入ったり所得税を取られたり……。
「? アカギ?」
「あ、いやすみません……そうですね。またのちほど伺います」
「あとはどら焼きも買ってきたのです!」
「ぁあ、あの“をだや”の」
「また神様のどら焼きを食べられるのです……ゴクリ……」
「思い出しただけでもドキドキするなぁ……」
二人ともまったく同じ表情で目を閉じ、思い出の中にあるどらやきの味を反芻しているようだった。それだけ美味しいどら焼きも気になるなぁ。あとで顔を出してみよう。
ところで青葉さんは来るのかな?
「青葉さんはどうします?」
「青葉さんも一緒にモノポリーで集積地さんをホテル地獄に引きこむのです!!」
「バカなッ!?」
電さん……中々にさらっとエグい事を言う……
「そうですねぇ……今日のインタビューの予定が終わって間に合えばお伺いします!」
「わかったのです! お待ちしてるのです!!」
「まぁ、モノポリーならいろんな人も出来ますし。今度提督と大淀さんも交えてみんなでやってみてもいいかもしれませんね!」
「……そういえば、今日はオオヨドは?」
「今日の提督の会食に大淀さんもついていくらしいですよ。なんでも司令官婦人的な役割で。さっき青葉と話した時にそうおっしゃってました」
「ほぅ」
「その時の大淀さん、それはそれはとってもキレイな紫色の和服を着ていらっしゃいました。やはりパブリックな会食に出席されるからということで、随分気合いが入っていたようです」
「そうなのです……」
突然の沈黙が私たちを襲う。このような突然の間のことを、どこかの国では『天使のあくび』とかいうらしいが、私たちに訪れたこの沈黙は、そんな優しく平和的な沈黙ではない。
「……」
「……」
「……」
「……」
「「「「ニヤリ」」」」
悪魔のようにほくそ笑む私達。これは今晩、帰ってきた大淀さんをいじり倒すいい口実が出来たというものだ……
「クックックッ……お前もワルだなぁアカギ……」
「集積地さんほどではないですよ……クックックッ……」
「青葉、今晩のことを考えるとうずうずしてしまいますねぇ……クックックッ……」
「クックックッ……想像しただけで面白そうなのです……」
とりあえず今晩戻ってきた大淀さんにかける第一声は決まった。『よっ! 提督婦人!!』て言っておけば『ぇえ!?』と可愛くうろたえるはずだ。
「でも赤城さん」
「はい?」
「思うのですけど……大淀さん、前途多難だと思うのです」
「どうしてです?」
「だって、相手はあの司令官さんなのです」
言われてみれば確かに……たとえ相思相愛になれたとしても提督の方からは絶対に言い寄ってこないだろうし。かといって勇気を振り絞っ
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