23. 友達と手をつないで 〜赤城〜
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に2人は手を繋いでいる。集積地さんは方の左手に大きなビニール袋を下げていた。中身は一体何だろう?
「……ホントだ。戦艦棲姫とロドニーもいるな。提督が探してたぞ?」
「……なんだと?」
集積地さんのその一言を聞いて急に青ざめた戦艦棲姫さんとロドニーさんは、慌てて時計を見た。そしてその後……
「イナズマ!」
「は、はいなのです!?」
「このクリームあんみつはお前にやるッ!」
「は、はいなのです! ロドニーさんは?」
「私達はもう行かねば……!!」
と言い、大慌てで間宮さんから出ていった。同じく戦艦棲姫さんも……
「うう……くず餅、全然食べられなかった……恨むぞアオバ……」
「恐縮ですっ」
と青葉さんに恨み節をこぼしながら、ロドニーさんと共に間宮さんから出ていった。『お前、剣は?』『しまっ……!?』『忘れたのかッ!?』という会話が2人の去り際に聞こえていた。大丈夫かあの2人……
ちなみにこの私の心配が杞憂であることは、先日私自身が身をもって体験している。きっかけはちょっとしたことだったが、まさか演習でロドニーさんと、互いに相手を轟沈寸前まで追い込む、本気のタイマン勝負をすることになるとは思ってもみなかった。だが、それはまた別の話だ。
「わーいすぐ食べられるのです〜」
「やったなイナズマ〜」
そう言いながらイナズマさんと集積地さんは当然のように2人でロドニーさんのクリームあんみつを分け合って食べていた。本当に2人は仲がいい。
あの日以来、集積地さんと電さんは、お互いに鎮守府と向こうの勢力圏内を行ったり来たりしているようだ。あの戦いがウソだったかのように毎日手を繋いで仲良く過ごしている。
深海棲艦の住処なんて、誰も行ったことがない。だから電さんがはじめて向こうに赴いた時は提督以外の全員が心配していたのだが、次の日、電さんは笑顔で集積地さんと鎮守府に戻ってきて、
「とっても楽しかったのです! また行きたいのです!!」
と満面の笑みで私たちに教えてくれた。なんでも、向こうは海が赤いんだとか……
「それはスクープですよ! 青葉もいずれ深海棲艦さんの住処にお邪魔させていただかないと……!!」
「取材の嵐になりそうですねぇ」
「恐縮です!!」
クリームあんみつとくず餅を食べながら揃って『んん〜……』と蕩けそうな笑顔で唸っている2人。今日はこれからどうするんだろう?
「お二人は今日は何やってたんですか?」
「2人で手を繋いで街に出てたのです!」
「みんなで出来るゲームを探してたんだ。モノポリー買ってきたからあとでアカギもやろう!」
なぜだろう……やたらと電さんのホテルに宿泊させられてお金をむしり取られていく集積地さんしか想像出来ないんだけ
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