暁 〜小説投稿サイト〜
テキはトモダチ
23. 友達と手をつないで 〜赤城〜
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のあと戦艦棲姫さんとロドニーさんは提督と共に外出する。なんでも中枢棲姫さんも交えた会食があるのだとか。深海棲艦側と私達が会食をするなど一昔前では考えられないことなのだが……それだけ関係が良好になったということだろう。

「会食は銀座で行うそうだ。お寿司屋さんに行くらしい」
「へぇ〜。いいですね。銀座のお寿司屋さんといえば高級ですよ?」

 しかもスポンサーは国家なわけだから、きっと食べ放題……いけない。戦闘意欲がかきたてられる。

「ジュルリ……」
「アカギ?」
「あ、し、失礼……でもいいじゃないですか」
「良くないっ」
「へ?」
「なぁロドニー?」
「ああ」

 んん? 戦艦棲姫さんだけでなくロドニーさんも? はて……私達なら泣いて喜ぶ銀座のお寿司屋さんなのだが……一体何が不満なのだろうか……?

「お寿司がお嫌いなんですか?」
「そうではないが……」
「ではどうして?」

 こうやって私が戦艦棲姫さんを問い詰めていくと……気のせいか、戦艦棲姫さんのほっぺたがどんどん赤くなっていっているような……。

「……筑前煮」
「へ?」
「鎮守府の今日の晩ご飯は筑前煮だと聞いた」
「ぁあそういえば」

 言われてみれば、今日は朝から鳳翔さんが大量の筑前煮の準備で忙しそうにしてたっけ。

 冷やしおしるこで深海棲艦さんたちの胃袋を掴むという偉業を成し遂げた鳳翔さんは、その後この鎮守府の食堂の責任者となった。おかげで鳳翔さんは朝から晩まで食事の準備で忙しく、演習を行う暇もない。もっとも……

「戦いよりは、こうやって皆さんに喜んでもらえる方がうれしいですから」
「弓もいいですけど、今の生活も楽しいですね」

 と今の状況もまんざらでもない様子。最近だと深海棲艦さん向け鎮守府ガイドブックみたいな書籍が出ていて、それを片手に鳳翔さんの食堂を訪れる人も多い。なんでも、鳳翔さんのお料理は外れ無しの絶品揃いだとか。件の冷やしおしるこも、ガイドブックでは『奇跡のスイーツ』として “間宮さんのクリームあんみつ”、“をだやのどら焼き”と並んで紹介されている。

「ホウショウの筑前煮か……いいなー……食べたいなー……なぁロドニー?」
「ああ……でもきっと、我々が戻ってきた頃には、全部なくなっちゃってるんだろうな……」
「「はぁー……」」

 そう言って盛大なため息をつく戦艦棲姫さんとロドニーさん。そんなに食べたいのなら、鳳翔さんにお願いして少し取っといてあげよう。こういう事情なら、鳳翔さんも喜んで二人の分を取っといてくれるはずだ。

「あれ? みなさん勢揃いなのです?」

 私とロドニーさんが注文したクリームあんみつが届いたのと同じタイミングで、電さん集積地さんコンビがお店に顔を出した。いつものよう
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