23. 友達と手をつないで 〜赤城〜
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丈夫なんですか? 今日は外出の日でしたよね?」
「クリームあんみつがすぐ来れば、問題なく完食できる」
「確かに」
お互いに『フフ……コワイカ?』と言い合っている天龍組の面々をほっといて、間宮さんへとトコトコ向かっていた私の目の前に現れたロドニーさん。一緒に間宮さんへと向かう。お目当てはクリームあんみつ抹茶アイス乗せ。
ロドニーさんはこの鎮守府に残った。非常に重要なポジションについて現在がんばっている提督だが、その分敵も多い。そのボディーガードをロドニーさんは自ら買って出てくれたのだ。
結果として、永田町に戻る話は白紙撤回。そのまましばらくの間は宙ぶらりんの状態でなし崩し的にうちの鎮守府にいたのだが……先日、晴れてイギリス本国から『もういいからそこにいろ』という指示が降り、今では胸を張って抹茶アイスを堪能出来る日々が続いているようだ。
「そういえばロドニーさん」
「ん?」
「ロドニーさんはイギリス出身なのに、紅茶にあまり興味を示しませんね」
「嫌いというわけではないんだがな……ティーパーティーも嫌いではないし」
「じゃあ他に何か好きなものでもあるんですか?」
「好きというほどではないが……一応、最近飲むように心がけているものはある」
「へぇ……なんですか?」
「牛乳」
「なんでまた」
「……おっきくなりたいから」
これはまた意外な……ロドニーさん、自分の身長を気にしてたのか……。
「いや、でもロドニーさんは……別に気にするほど小さくはないと思うのですが……」
「いや気にはしてない。気にしてはないんだがな?」
「……ぁあ。鎧を脱いだ時、妙にみんなにいじられてましたもんねぇ。『思ったより小さい』って」
「ああ」
こうやって並んで歩いていても、私の肩より少し低いぐらいの背の高さだし、別に気にしなくていいと思うけどなぁ……女の子だし。
「それに、いつもキリッとしてツンツーンってしてるロドニーさんが、鎧を脱いだら可愛い女の子だったってのも、けっこうポイント高いと思いますけど……?」
「アカギはたまに妙なことを口走るなぁ……」
妙なこととは失礼な。……しかし初対面の時は、こうやってのどかに話をしながら歩く日が来るとは思ってもみなかった。あの時は随分と戦闘狂の危ない人だと思っていたけど、意外とこの人は人間味にあふれた人のようだ。……バトルジャンキーには違いなかったが。
「私が人間味に溢れているかどうかはしらんが、あんな永田町みたいな鎮守府にいたら余裕もなくなる。周囲が全部敵に見えるし、そんな中で毎日過ごしていたらああもなるだろう」
「まぁ……あれだけのことをやらかしてた中将でしたしねぇ……」
「ああ」
永田町鎮守府の中将はあの騒動の後、数々の悪事が公になって懲戒
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