第60話 仇
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な事があったっすね」
「どうするの?何か計画とかある?」
「そっすね......オイラ、派手なのが好きだから......!!あ、そろそろアレの季節っすね」
移動しながらトビ一方通行は嬉しそうに声を出した。
「ドカンと一発大きな祭りを使うっす!」
******
事件から数日が経過したある日の昼下がり。
自然と実験は無くなったのか姿を見ることは無くなった
うだるような暑さの中で御坂と白井、佐天と初春が公園のベンチでかき氷を食べていた。
蝉の声が妙にやかましい。
「なるほどね〜、このシャリシャリ感を出すのがコツなのね」
ふむふむと頷きながら、佐天はかき氷を口に滑り込ませた。
「参考になるんですか?」
「なるなるー!いつかかき氷をメインにした喫茶店を開くんだから、佐天喫茶店みたいな!」
「ダジャレですか」
初春が困ったように笑った。
「お姉様......少しは元気を出していただきませんと」
「......うん」
御坂は妹達の計画で仲良くなったミサカを思い出していた。
何の事でしょう?
とミサカはストロベリーの甘みを楽しみつつ盗み食いをします
たったあれだけの触れ合いだった。
だけど御坂の心には大きな傷を残している。
何だろう......ぽっかりと穴が空いたような感じ
「お姉様......」
心配そうに白井は御坂を見上げた。
この数日でかなりやつれたようで全体から元気が無くなっている。
「ごめんね......大丈夫だから」
あの時、間に合っていれば
あの子は死ぬ事もなかったのかな
「御坂さん!食べないならあたしが頂いちゃいます!」
佐天が御坂のかき氷を盗み食いをしながら、アイスクリーム頭痛に「うがぁ!」と歪ませた。
「ふふふ......ありがとう佐天さん」
「佐天さん!はしたないですわ!」
「良いじゃないですか!色んな味を知るのが佐天喫茶店の夢の第一歩です!」
佐天とミサカが重なった。
涙が少し流れて、誤魔化すように御坂はかき氷をかき込んだ。
「甘いわね......甘過ぎるわ」
御坂からポロポロと涙が止まらない。
喪ったモノはかけ替えないのないもの......死んだら元に戻らない
分かっているつもりだった
でも、覚悟が足りなかった
「御坂さん......」
涙による頭痛かかき氷による頭痛が良く分からない締め付けるような痛みがやってきて、かき氷の容器に涙が落ちていく。
「ここに居たか」
サソリが公園の入り口から歩いてきた。
「あ、サソリさん!大丈夫ですか?病院を抜け出して?」
「まあな......しっかり怒られたがな。そんな事より」
サソリは御坂の手を掴んだ。
「えっ?」
「ちょっと付き合え」
「な、なな!
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