暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第60話 仇
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血だらけの拳を満足そうに眺めた。

俺と対等に喧嘩しているコイツの方がネジが飛ンでンだァ
この世界に俺とやり合える奴がいやがるなンてな......

「ククク......ハハハハハハー!」
アクセラレータが狂ったように笑っている中、サソリがヨロヨロとアクセラレータに近づいて行った。

一頻り、笑い終えるとアクセラレータは覗き込んでいるサソリに質問した。
「何者だァ、お前?」
「......忍だ」
サソリははっきりとした口調で答える。

******

うそっ!?
押している......
あの一方通行(アクセラレータ)を?
学園都市最強が相手なのに

御坂達はサソリとアクセラレータとの闘いに固唾を飲んで見守っていた。
殺される前の暁の外套を着たミサカがぎこちない笑顔で誇らしく言っている光景が想像された。

お姉さま!
ミサカは大丈夫です
師匠は厳しい方ですが、優しい方です
そして、とても強い方です

駆け付けてくれるヒーローなんていない
助けてくれるアテも図々しさもなくて、全部自分で片付けないといけないと思っていたのに......
それを許してくれる仲間なんていなかった

「サソリ......アンタって人は」
ぎゅっと胸元に手を当てると御坂は、サソリの後ろ姿を暫し呆然と眺めた。
学園都市最強と御坂達のリーダー格のサソリの闘いを見ていた麦野や白井も士気が上がり、表情には自信と誇りのようなものが滲み出す。

同じくアクセラレータとサソリが闘っているのを黙って見ていたゼツ。
「......」
「押されているね」
ニヤリと笑うと、黒ゼツが静かに呟くように言った。
「......丁度良イナ......」
ゼツは、鼻血を出してひっくり返り息を荒げているアクセラレータを眺めると少しだけ笑みを浮かべると両手の真っ赤な輪廻眼を向けて構えた。
ギョロギョロと動く目玉に御坂達はゾッと戦慄した。

神羅天征

土砂や線路、コンテナが歪み軋み出して視界から消え去った。
「!?」
ゼツから強大な斥力が出現し、周りの物体を次々と吹き飛ばし始めた。
「......行クゾ」
半球のように広がる衝撃にミチミチと線路の枕木が持ち上げられて、地図を書き換えるような衝撃が襲い掛かる。

貨物列車が持ち上げられて、地面の土砂の天地が逆になったような気がした。
「くっ!?」
迫る貨物列車を御坂と麦野が能力を使って咄嗟に消し飛ばした。

次の瞬間、青くキラキラ光る氷の矢が御坂達の背後から飛んで来て、ゼツの肩を射抜いた。
しかし、衝撃の波が御坂達に襲い掛かり、巻き上がる土砂に巻き込まれていく。

「痛た......!?」
ゼツからの衝撃をまともに受けた佐天はしこたまぶつけた頭をさすりながら、
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