第60話 仇
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「......!」
衝撃で離されたサソリの身体に地面を蹴って噴石を打つけた。
「俺が......俺がァ!!好き好ンでこのチカラを手に入れた訳じゃねーえェぞ」
今まで一方的に嬲るだけのアクセラレータは、初めて作用?反作用の法則を理解しながら、打つけた額を拭った。
「いつもそうだァ.......疎まれて、化け物を見るような目でどいつもコイツも見てきやがるゥ!」
アクセラレータは手近に積まれたコンテナを持ち上げると土砂の中から這い出てきたサソリに放り投げた。
「......そうだ......来い」
サソリは印を結ぶと砂の壁が出現し、コンテナを半分埋もれさせて止めるとコンテナを足場にして飛び上がるとアクセラレータの前に踊り出た。
「はあはあ......上等だゴラァ!」
アクセラレータは、ゆっくりとした足取りから徐々に走り出して、サソリの右?を殴りつける。
サソリは身体を半回転させると拳を垂直に打ち上げてアクセラレータの顎をアッパーした。
「!?」
強制的に閉じられた口から血がホースの口を絞めたように勢い良く溢れた。
「痛みを知れ」
空いた胴体に拳を殴りつけようとするが、アクセラレータの能力が強くなりキリリッと音を立てて止まった。
「!?」
障壁に阻まれているサソリの拳を上を向いたまま掴むと、空いている手でサソリの顔面を殴りつけた。
ガラスが割れる音がするとサソリは土に埋もれたコンテナに身体を回転させて着地をする。
実験なンかもう知らねェ
最強とか絶対的なチカラに興味がねェ
平穏な生活なンか、とうの昔に諦めている
手加減なンて知らねェ
目の前に居るコイツは、俺に応えている
「はあはあ......」
アクセラレータは、拳に空気を閉じ込めて圧縮し、拳を中心に白く発光を始めた。
俺の全力をぶつけてやンよ
駆け足から全力疾走でアクセラレータは、発光する拳を振り上げると凶悪な一撃をサソリに向かって突き出す。
サソリも拳にチャクラを溜めると走り出して振り絞って拳を突き出した。
「だァアアアアアアー!」
「はああああー!!」
互いの最強の拳はクロスカウンターをするうに交わると互いの顔面に打ち込まれて、キンキンと高い音が響く中で爆発するようにそれぞれ後方へ乱回転しながら吹き飛ばされた。
それは、紛れもない喧嘩だった。
対等な者同士が行う喧嘩だ。
初めての対等な喧嘩にアクセラレータは、戸惑いながらも興奮していた。
初めて楽しいと感じた。
ククッ
国際法で禁止されている人間のクローンの大量生産たァ
ハナからまともな実験じゃねェンだろいとは思ってたが
オマエラ、イイ感じに頭のネジ飛んでンじゃねェか
地面に叩きつけられたアクセラレータは握り締めた
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