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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
485部分:第六十八話 魔界の戦士達その三
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第六十八話 魔界の戦士達その三

「アイオリア様ってこう言ったらあれですよ」
「怒らないで下さいよ」
「いや、別に怒ることはないが」
 彼等のその申し訳なさそうな前置きに対してこう返すアイオリアだった。
「別にそれはな」
「それならいいですけれどね」
「それでですね」
 他ならぬ彼自身の言葉を受けて安心しそのうえでさらに話してきた。
「アイオリア様は考えるより先に動かれる方がいいんですよ」
「そっちの方がね」
「そうなのか。まず動くことか」
 彼等のその言葉を聞いて頷くアイオリアだった。
「俺はその方がか」
「アイオリア様の御心はまっすぐなものですからね」
 運転しているダンテも言ってきた。
「それでいいですよ」
「動いてか」
「ええ、まずは動かれて下さい」
 運転中なので前を向いているままだが声は彼に向けていた。
「何事につけても」
「わかった」
 ここまで聞いてまた頷いたアイオリアだった。
「それではそうしていく」
「そういうことですねアイオリア様らしく」
「まっすぐで」
 青銅の者達も笑顔で彼に言ってきた。するとだった。
「むっ」
「どうしたんですか、急に」
「何かあったんですか?」
「ダンテ、車を止めてくれ」
 表情を一変させ鋭いものにさせたアイオリアは周りの声をとりあえず置いてダンテに対して言ってきたのである。声も鋭いものになっている。
「いいか」
「車をですか」
「来る」
 彼は言うのだった。
「狂闘士達がな」
「えっ、まさか」
「俺達は何も感じませんけれど」
「なあ」
 青銅の者達が狼狽に近い顔になって言い合った。
「まさかそんな」
「もう出て来たんですか」
「そうだ。すぐに車を出る」
 さらに言うアイオリアだった。
「それでいいな」
「ええ、そうですね」
「敵が出て来るんなら」
 彼等にとっても異存のないことだった。敵が出て来るならばである。
「行きましょう」
「すぐに」
「その通りです」
 青銅の者達の言葉を受けてダイダロスもアイオリアに言ってきた。ダンテも既に車を停めて何時でも出られるようにしてある。この辺りは流石だった。
「アイオリア様、すぐに出ましょう」
「そうだ、出るぞ」
 こうして彼等はすぐに車から出た。車の外は荒野で岩と赤い乾いた土があるだけである。そこに出てそのうえでもう聖衣を着ていた。
 暫くしてであった。インプ達の大軍が彼等の前に出て来たのだった。
「何っ、まさか」
「気付かれたというのか!?」
「我等の動きが」
「そうだ」
 アイオリアが驚きを隠せないその彼等に対して告げた。既に車の前で構えを取ってさえいる。
「見ての通りだ。貴様等の動きは既に読めていた」
「何故だ、それは」
「何故わかっ
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