第1章
旧校舎のディアボロス
第9話 友達、できました!
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かったら電話してねぇよ』
「そっか・・・・・・そりゃ、そうだよな」
そこへ、部長が代わってくれと言ってきたので、ケータイを部長に渡す。
―○●○―
『もしもし、明日夏』
「はい、部長」
『とりあえず、無事なようね?』
「ええ。ご心配をおかけしました。いま、そちらに向かいます」
『いいわ。そのまま帰って、ゆっくり休んでちょうだい』
「なら、お言葉に甘えさせてもらいます」
『──ただ、ひとつ訊きたいのだけど?』
「なんですか?」
『あなた、まさかとは思うけど──あのシスターを助けた、なんてことしてないわよね?』
「ええ、もちろんです。そんな余裕もなかったですし、ましてや、彼女は堕天使側の人間ですしね」
『そう。ならいいわ』
「俺からもひとつ」
『何かしら?』
「イッセーの容態は?」
『命に別状はないわ。ただ、あのはぐれ神父の使っていた光の力が濃いのか、完治には時間を要するわ』
「それを除けば、無事ってことですね?」
『ええ、とりあえずは』
「わかりました。それじゃ、また明日」
『ええ。おやすみなさい』
部長がそう言うと同時に、切られたので、こっちもケータイを切る。
「やれやれ、やっぱり怪しまれてるな」
俺がアーシアを助けたことを。
「まぁいい。とりあえず、これからのことだな」
―○●○―
はぁ・・・・・・?弱い。俺は弱すぎだ。所詮『兵士』。女の子一人、救えやしねぇ。
あのあと、俺の身を案じてくれた部長に帰宅を命じられ、明日も学校を休むことになってる。
その帰り道、俺はただただ、自分の無力さに打ちひしがれていた。
「・・・・・・イッセー兄」
「ああ、わかってるよ」
そうだ! くよくよしてたって始まらねぇ!
「弱いなら、鍛えて強くなればいいんだ! この間、そう決心したんだからな! よしっ! 腹も括った! 帰ったら、早速明日夏に頼もう!」
すると、千秋が視線を鋭くしながら言う。
「ちゃんと、ケガが治ってから・・・・・・!」
「・・・・・・はい」
千秋から発せられる圧力に思わずたじたじになってしまう。
昔から、俺や明日夏がケガをすると、千秋はいまみたいになんとも言えない圧力を発してくるんだよなぁ。
いやまぁ、心配してくれてるからなんだろうけど。
「とりあえず、明日夏の顔を見ていくよ」
無事だとわかったとしても、やっぱり心配だったからな。
―○●○―
「ただいま」
「お邪魔します」
士騎家に到着し、明日夏の顔を見るために上がらせてもらう。
「おーい、明日夏。大丈──」
リビングのドアを開けると──。
「イッセーさ
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