憧れ
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したつり目気味のその少女は、以前どこかで見たことがあるような印象を与えるんだけど・・・気のせいかな?
「ねぇ、誰かに似てない?」
「ウェンディも思った?」
と思っていたら、隣にいた少女も目の前の女の子に見覚えがあるらしい。でも、たぶんこの子じゃなくて誰かに似てるんだよな。誰だろう?
「えっと・・・あなたは誰?」
もしかしたら依然あったのを忘れているのかと思い、申し訳なさそうな声で桃髪の少女に話しかける。身長は俺より少し大きいって感じだから・・・同い年なのかな?
「初めまして!!私、サクラって言います!!」
元気な声で、勢いよく頭を下げて名前を名乗る女の子。なんか匂いも似た匂いを嗅いだような気がするんだけど・・・ダメだ、全然わからない。
「サクラちゃん?それで、俺に何の用なの?」
初めましてってことは、今日こうやって面と向かって話すのは初めてなんだろう。そんな女の子が俺に一体何の用なんだ?
「何かの依頼かしら」
「あるかもね〜」
シャルルとセシリーはサクラちゃんが俺指名の依頼を持ってきたと推測していた。なるほど、それは盲点だった。
「はい!!あの・・・」
言いづらいことなのか、少し躊躇いを見せた後、決心したように真っ直ぐにこちらを見つめるサクラちゃん。
「弟子にしてください!!」
「「「「「・・・え?」」」」」
いきなりのこと過ぎて何を言っているのかわからない。弟子?俺の?
「ちょ・・・ちょっと待って!!」
「はい!!いくらでも待ちます!!」
「いや、そうじゃなくて・・・」
彼女のことを弟子にするまでの時間をくれと言っているわけじゃない。なぜいきなり俺の弟子になりたいのか、それがわからないから待ってほしいんだ。
「そもそもなんで俺がここにいるのを知っているの?」
俺が蛇姫の鱗に来てまだ一ヶ月も経っていない。俺を探しているのなら、普通はマグノリアに向かおうとするものなんだけど・・・
「妖精の尻尾に行ったら、ギルドが解散していたので、探し回っていたらここにたどり着いたのであります!!」
なぜか突然口調が変わったんだけど、そこは気にしないでおくか。俺の知ってる女の子ってキャラおかしいの多いよな、主に銀髪の奴なんだけど。
「なんで俺の弟子に?もっといい人いっぱいいると思うんだけど・・・」
自分で言うのもなんだが、俺には人に指導するなんて力はない。第一まだまだ色んな人に教えてもらいたいぐらい知らないことがたくさんあるんだから、この子を弟子に取るなんて無理なんだけど・・・
「いえ!!大魔闘演武で見た時からずっとシリル先輩に憧れていました!!この人のような魔導士になりたいと、魔法を勉強
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