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テキはトモダチ
22. 遊びに来た理由 〜電〜
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が言うには、昨日のあの戦いのあと、集積地さんは必死に戦艦棲姫さんたちに私達の話をしてくれたらしい。なんでも……

――イナズマを見ただろう? テンリュウは泣いていただろう?
  あいつらは、私の友達になってくれたんだ……子鬼たちを空に飛ばしてくれたんだ!!
  そんなイナズマたちなら、私たちとの話し合いに応じてくれるはずだ!!

――『あいつらは話を聞かない』というが、
  私達は本当に話をするつもりだったのか!?
  イナズマたちに話を聞いてもらおうとしたか!?
  イナズマたちの話を聞こうとしたか!?
  あの時、私達がイナズマたちを挑発しなければ、
  あいつらとの戦闘にはならなかったんじゃないのか!?

 そう言って必死に深海棲艦さんたちを説得して回ったそうだ。そんな戦艦棲姫さんの話を受け、私と司令官さんはつい集積地さんの顔を見た。

「ぷゅ〜。ぷゅ〜ぷゅぷゅ〜」
「ぷっ……集積地さん……」
「とぼけるのはいいけど、口笛の音が出てないよ?」

 集積地さんは、顔が真っ赤っ赤になっていた。

「この鎮守府の者たちとなら、きっと前向きな会話が出来る……集積地のその言葉と、集積地と子鬼に対する貴君らの献身、信じさせてもらう」
「……」
「ついては、貴君たちと我々の今後について、話し合いを行いたい」

 集積地さんと海の中で抱き合ってる私から、ほんの一瞬だけ司令官さんが嬉しそうに口角を上げたのが見えた。これはあとで赤城さんから聞いたことなのだが、司令官さんは深海棲艦勢力との戦争にずっと疑問を持っていたそうだ。なんとかして、停戦と共存の道を探したいと思っていたらしい。

「貴君たちが間に入ってくれるのなら、人間たちとの交渉の場についてもいいと、私たちの中心である中枢棲姫も言っている」

 司令官さんは右手で握りこぶしを作り、それをギリギリと握りこんでいた。力の限り握りこんだその拳が持ち上がってしまうのを司令官さんは必死に耐えているようだ。我慢しないと自然にガッツポーズを取ってしまいそうになるほど、戦艦棲姫さんの言葉はうれしかったらしい。

「……よろしいのか。停戦に向けての話し合いに、応じていただけるのか」
「無論、条件がある。貴君たちが間に入ってくれることと、私達深海棲艦が時々ここに来て、ホウショウの絶品料理を食べることを許してくれることだ」

 司令官さんは、すでに食堂に向かって移動を始めている鳳翔さんの方を見た。すでに距離が離れている鳳翔さんは、たすきがけで腕まくりをし、えらくいい姿勢で食堂に向かって、ノッシノッシという足音に似合いそうな堂々とした姿で、こちらに背を向けて歩いていた。

「鳳翔! 今日から食事当番が大変になるよ!?」
「いいですよ! これだけのお客さん……やりがいが
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