22. 遊びに来た理由 〜電〜
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流石に自分の名前が呼ばれるとは鳳翔さんも思ってなかったみたいで、鳳翔さんは頭に大きなはてなマークを浮かべて戸惑いながら右手を挙げていた。
「ぉお、あなたが……」
「はい。鳳翔ですが……」
「あなたの冷やしおしるこ、絶品だった……」
「はい?」
「こってりとした甘みでありながら後味スッキリのあんこ……冷えているのにもっちもちで柔らかい白玉……箸休めの絶品塩昆布……すべてが至福の時だった……」
「はぁ……ぁあー! 集積地さんがお帰りになった時に、提督が手土産で持っていった冷やしおしるこですか?」
「うん」
そういえば、あの時司令官さんは大きな紙袋を戦艦棲姫さんに渡してた! あれ、中身は冷やしおしるこだったのです!?
「ああそうだ。結局私はホウショウの冷やしおしるこをいただくことなく帰ることになったからな。私が食べたがってたことを提督は覚えていたんだろう。皆でホウショウの冷やしおしるこ、堪能させてもらった……」
「そうだったのです……」
「あれはやばかったぞ。“をだや”のどら焼き以上だった」
「ホントなのです……!?」
恐るべき鳳翔さん……もはやどら焼きを超えた神の領域のお菓子としか思えないあのどら焼きすら超えるとは……!! 神様はすぐそばにいたのです! 神様は鳳翔さんだったのです……!!
そんな神様・鳳翔さんと戦艦棲姫さんの会話はまだまだ続く。深海棲艦さんたちがここを訪れた理由の一つは鳳翔さんらしい。ということは……
「甘味だけでなく、料理全般が得意だと聞いたが……」
「……一応、みんなには喜んでいただいてますけど……」
「だから食べに来た」
「はい?」
「あなたの冷やしおしること絶品料理の数々、皆で食べに来た!」
「「「「ウォォォオオオオオオオ!!!」」」」
なんだか妙な話になってきた。どうやら深海棲艦さんたちは、鳳翔さんの冷やしおしることご飯をごちそうになりたくて、わざわざ敵陣のこの鎮守府までみんなでやってきたみたいだ。
「……わかりました!! 今日の晩ご飯は私が腕をふるいます!!」
「おお……!!」
「その代わり冷やしおしるこは明日まで待ってください。今日は間宮さんのクリームあんみつをおすすめします!」
鳳翔さんも覚悟を決めたようだ。鼻の穴を広げてそこから『ふんっ』と水蒸気を吹き出し、鳳翔さんは腕まくりをしていた。
「戦艦棲姫! マミヤのクリームあんみつも美味しいぞ!! 抹茶アイスが絶品だ!!」
「そうか集積地! なら今日はクリームあんみつだ!!」
「「「「ウォォォオオオオオオオ!!!」」」」
集積地さんのフォローもあって、今日はこれからみんなでおやつの時間になったようだ。これだけの人数、間宮さんに入るのかなぁ……?
「イナズマ」
「は
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