第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#24
METEOR STORMV 〜Another Heaven〜
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様のダメージが浮かび、
繁吹く鮮血と共に右脚は自由を失う。
(絞めが弛んだ!!)
絶対絶命からの生還、この千載一遇の好機を逃すヴィルヘルミナではない。
拘束の外れた右脚を大きく伸ばし、スカートの開きなど関係なく
回転蹴りの要領で少女の頭部に下腿を叩きつける。
衝撃の震盪で前のめりに崩れ去る少女、
しかしその戦意は衰えるどころか更に燃え上がり
スタンドごと片足を引き千切っても厭わないという覚悟で淑女を睨む。
(そんなに、躰が熱いなら……!)
対するヴィルヘルミナも噴き上げる闘志に身を焼かれながら、
「あぁ!! ううぅッッ!!」
少女以上覚悟を瞳に宿しポルナレフの纏った上着を “隕石ごと” 包み込んで、
(一生、燃えているが良いでありますッッ!!)
渾心の叫びと共に素肌を灼かれながら
火球入りのパーカーを少女の顔面に撃ち放った。
「なぁッ!? 隕石の入った上着をアタシの方へ!
勢いそのままに軌道を逸らした!!」
戦技無双の叛 撃を視れば解る通り、
ヴィルヘルミナにとって力の方向を換えるコトは常用技、
というより寧ろ 「特技」
技が躰に沁み付いている為どんな状況にでも対応できる。
しかしこの場合、無理してその戦技を放たずとも打撃のみで事足りただろうが、
敢えて彼女はソレを実行した。
彼が躯を張って救ってくれた分、自分も傷つきたかった。
その心は、多少形を変えたにしろ一人の少女に受け継がれ、現在に至る。
時に冷徹無情、仮面のような風貌故に感情に欠落が有るのではないかと
想わせる彼女であるが、フレイムヘイズ以前、
古の王女ヴィルヘルミナ・カルメルとはそういう女性であった。
「うぅ!! ああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!
火が!! 火が消えないッッ!! “アタシの服越しに” 燃えてるから!!
隕石の高熱が無効化されない!!」
燃え盛る衣に首から上を包まれて、
スタンド使いの少女は初めて悲鳴を発した。
瞬発的な思考でもどうすれば良いか解らない、
何の対策も浮かばない状況が困惑に拍車を掛けた。
「服は、隕石が命中した時から燃え始めた。
しかし、“すたんど” を無効化する能力も働いているから、
簡単には燃え尽きないのであります。
何事も、 『中途半端』 が最も 「害」 を及ぼすモノ。
先送りの業火は、呼吸もままならなくなるようでありますな?」
するりと立ち上がり、冷然とした口調で告げる淑女。
スタンド 『サバイバー』 の能力に拠り
肉体の治癒力は向上がっているが、
「呼吸活動」 にソレは関係ない。
「よくも、このアタシにッ! フレイムヘイズなんかが!!
よくも
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