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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#24
METEOR STORMV 〜Another Heaven〜
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【1】


「う、ぬうう!!」
 近距離パワー型スタンドの熟練者(エキスパート)
戦闘経験に於いても他と一線を画すポルナレフが苦戦を強いられていた。
 相手はパワーの劣る遠隔操作型でありながら、勢いと手数が半端ではない。
 その原因が闘争心と共に人間の潜在力を引き出す能力 『サバイバー』 と
パワーを集束させスタンドに高速自律機動を促す技術 “タンデム・アタック” に
有るコトは明白であったが、何よりその裡に秘められた 「想い」 こそが
凄まじい原動力と成っていた。
「うおっ!?」
 視線の上端が捉える彼方からの光。
 無意識的に着弾機動を見切りスタンドで躱す。
 甲冑を脱ぎ去った 『銀 の 戦 車(シルバー・チャリオッツ)
防御力が著しく低下するがその代償としてスピードと精密性が格段に向上し、
ソレはポルナレフ本人の技量と合わさって四次元的な動作を可能せしめる。
 しかし圧倒的に優位な立場に有る筈の彼がこの場合は押されていた。
 相手が年端もいかない少女というのもあるが、
防御も無視し捨て身で突っ込んでくるスタンドに
気圧されたと言っても良い。
 スタンドバトルはその能力、技術、知略を含む複合型の異能闘争だが
やはり最も重きが置かれるのは互いの精神力。
 己も残酷な 『運命(さだめ)』 の中、
一人苦難の道を歩む事を決意した “復讐者”
ソレ故にポルナレフは血を噴き搾るようにして
猛攻を仕掛けてくるスタンドに、
自分の影と対峙しているような錯覚を覚えた。
「だあぁぁッッ!!」
(さい)ッッ!!」
 一方、ソレとは対照的な熾烈なる肉弾戦が
15メートル先のフロアで激突していた。
 神経パルスに取り憑く電気信号のスタンドにより
最早理性と呼べるモノは存在せず、
ただ視界に入る動く者を絶命させる為に攻撃していると云って良い。
 通常、自在法で具現化したリボンによる戦術を得意とするヴィルヘルミナだが、
今そのリボンはバンテージのように両拳に巻き付けてあるだけで
他の繰儀(そうぎ)を遣う様子はない。
 コレは直接打撃の方が威力が高い事、
生み出した幾条ものリボンを操るには
高い集中力を要する事が上げられるが、
実際にそこまでの思慮が今の彼女にあるかは疑問、
ただ生身で相手を打突する感触、肉の歪む音、骨の軋む響を
より強く実感したい為だと推察される。
 巻き付けた白帯を、刃状に変質させなかったのは
戦士の本能(ほこり)と云った処か。
 何れにしても己が生き残るため、
その()一つで殺し合うという原初的な戦闘光景。
 苛烈凄絶極まるが、ソレ故に二匹の雌豹が咬み合って(もつ)れるような
美しさを醸し出す。
 淑女の左拳昇打が少女の側頭を掠めた、
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