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嫌われの忌み子あれば拾われる鬼子あり
第2章 第3話 王都への進行
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どうして僕に?」

「行けばわかる。というより行かないとわからん、そこまで教えて貰ってねぇよ。連れてこいとしかな…抵抗しないでくれよ?手荒な前はしたくねぇし、俺だって死にたくない。おっと、そこの2人のお嬢ちゃんもしっかりと付いてきてもらうぞ」

「…わかった。ただ、その前にお前がどういった者なのかを言ってくれ」

「そういや、自己紹介がまだだったな。俺は王国軍最後の兵隊長、カイル・アルバートだ。無駄に王国軍最強の一角とか言われてるが、別に兵士とかなりたくてなった訳でもねぇし家系の問題だが、まあ良しなに頼むよ。あと、煙管、少し煙いと思うが少し我慢してくれおれの商売道具なんだよ」

少し早口めの紹介が終わったところで4人は門の前に停めていた馬車に乗り、王都に向け出発した。
現在は夕暮れを過ぎ、日が完全に落ちた夜。今から出発してほとんど昼前に王都、正確には城に到着する。

「なあおい、何で俺が1人で座ってそっちは3人で座ってんだよ。俺嫌われてんのか?」

カイルが言ったようによくあるその客車は向かい合わせで座る形で、4人で乗るなら2対2で乗るのが普通だが1対3だった。

「私は旦那様の妻だもの隣は普通よ。それにマリーに貴方の隣はダメよ変な影響でも受けたら困るもの」

「理不尽じゃねぇか…」

それから、出発から少し経った時メリーが口を開いた。

「旦那様」

「どうした?」

「『スター』に付いていた数字は幾つだったの?」

「2、つまりは明日だ。運良く…いや違うか、きっと狙っていたのかな、タナトスが僕を気絶させている所を…でもあえなく失敗したという所だろうね」

「そうね…鬼の姿、大丈夫なの?」

「今はしてないが、外套は被るし、城まで降りるのとはない…大丈夫だ。…慣れてるし」

「…そう」

暗い雰囲気のまま会話が終わった。それをいやがおうにも聞いていたカイルが口を開いた。

「おいおい、こんなせめぇ所でそんな辛気臭い話すんじゃねぇよ空気が悪くなるじゃねぇか」

「空気を悪くしているのは貴方のその煙だと思うけど?」

「だからよぉ、それは勘弁してくれって言っただろうがよ」

それから少しした時

「…ごめん、ちょっと出る」

と言ってルイスは客車の窓を開けた。

「は?お前今走ってる最中だぞ?」

「…すぐ戻る」

ルイスはそのまま客車を出ていった。

「何だってんだ?あいつ」

「…ここ…」

マリーは気づいた。ここがルイスが訪れたあの村であると…

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「いっぅ…無理に飛ばない方が…というより重量の魔法を使わないのは間違いだったかな…」

ルイスは着地の時に右足のバランスを
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