ガンダムW
1520話
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は重傷を負った。
……まぁ、最終的にはトールギスを完全に乗りこなせるようになり、それどころかは反応の鈍さにもどかしい思いをして、ウイングガンダムゼロに乗り換えるのだが。
ウイングガンダムゼロは、トールギスを作り上げた科学者達が設計した機体。
言うなれば、トールギスの後継機と表現してもいいのだから。
俺の場合は最初からトールギスに反応の良さというのは期待していない。
混沌精霊の俺にとって、普通のMSではどのみち追従性に難があるというのは分かりきっている為だ。
である以上、リーオーもトールギスも変わらない訳で……それでも高性能のMSという事で、トールギスを俺の乗機に選んだに過ぎない。
「とにかく、ここでは色々と問題があるかもしれないし、実物を見なければもっとしっかりとした話は出来ないだろ? よければ俺が今住んでいる場所に来て、その辺をしっかりと確認して貰いたいんだが」
「……ふむ」
すぐに返事をするのではなく、じっと俺へ視線を向けてくる――サングラスだが――ハワード。
恐らく俺がどのような存在なのかを見極めようとしているのだろう。
何だかんだと、これまで長い時を生きてきたハワードだ。
生きてきた年月で言えば、俺も外見相応のものじゃない。
前世の記憶があり、他の世界に行っても年単位で時間を過ごしてホワイトスターに戻ってくるような事もあるし、魔法球にいたっては外の1時間が48時間だ。
だが、それでもハワードのような年齢には達していない。
そういう意味では、ハワードが俺という存在を見抜こうとしてもおかしくはないのだが……だが、それは無理でもある。
確かに生きてきた年月の長さという意味では、ハワードの方が上だろう。
だが、生きてきた年月の濃密さという意味では、俺の方が圧倒的に上だ。
事実、俺の方をじっと見つめていたハワードはやがて視線を逸らす。
「ふむ、お主がどのような人物か分からん以上、すぐにその依頼を引き受ける訳にはいかん」
「報酬は用意するが?」
そうして取り出したのは、当然のようにダイヤの入った革袋……ではなく、金の延べ棒。
ただし、普通の金の延べ棒に入っている刻印のようなものはない。
この時点で普通の店では買い取ってくれない代物だ。
だが……逆に言えば、普通ではない店でなら十分に利益になる代物ではある。
そう。例えば俺が世話になっているマフィアとか。
ハワードも、今は表の世界の人間かもしれないが、最終的には裏の世界に足を踏み入れる事になる。
ガンダムに協力するという事は、そういう事なのだから。
であれば、金の延べ棒というのはあっても決して損にならない品なのだが……ハワードは首を横に振る。
「儂が言いたいのはそのような事ではない。お主が本
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