暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1520話
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て儂に依頼をしてくるという事は、表向きに出来ないMSであろう? オリジナルのMSと考えてもよいのかの?」

 この場合のオリジナルのMSというのは、リーオーを始めとした連合軍やスペシャルズで使用されているMSではなく、マグアナックのような連合軍以外で作られているMSの事だろう。
 にしても、金のある中東の国ではあっても、よく一国がマグアナックのようなMSを開発出来たな。
 しかも現在の主力のリーオーよりも性能が高く、汎用性に優れている機体。
 それを最低限マグアナック隊全体で運用出来るだけの機体数を作ったのだから。
 勿論それだけの性能を誇るMSが、マグアナック隊だけで運用されていた訳ではないだろう。その国の軍でも使われているMSなのは間違いない。
 ……これは完全に俺の予想だが、サンドロックを作ったH教授がその設計に関与していてもおかしくはない。
 サンドロックも砂漠のような過酷な環境での戦いを得意としていた事を考えれば、共通点はあるし。
 いや、こっちは全く俺の予想でしかないんだが。
 ともあれ、俺はハワードの言葉にポケットから一枚の紙を取り出し、ハワードに渡す。
 その紙を見た瞬間、ハワードは動きを止めた。
 サングラスをしているので正確には分からないが、恐らく驚愕しているのだろう。
 何故なら、その紙に書かれている文字は『トールギス』なのだから。

「お主、これをどこで!」
「静かに」

 ハワードにとっても余りにも予想外だったトールギスという存在に、思わずといった様子で叫ぼうとするの素早く止める。
 スライムで調べていない以上、この部屋の中に盗聴器の類がないという可能性は否定しきれない。
 そうである以上、世話になってはいるがマフィアにトールギスの事を知らせたくはない。
 そんな俺の思いを理解したのか、ハワードもそれ以上は言葉を発する事はない。
 スペシャルズがコルシカ基地から各種MSが盗まれたような事を公表するとは思えないが、それでも蛇の道は蛇。マフィアであれば、トールギスという固有名詞を出せばそこから調べるのは難しくないだろう。
 幾ら協力関係にあっても、あまりトールギスの事を教えるような真似はしたくない。
 それこそ、マフィアにとって俺達よりもスペシャルズに恩を売る方が利益になると考えれば、妙な考えを抱いてもおかしくはないのだから。

「とにかく、これが現在俺の手元にある。そしてこれを完成させて欲しい」
「ぬぅ……じゃが……お主、分かっているのか? これは普通では……」
「あんたが言いたい事は分かっている」

 ハワードが何を言いたいのかは、分かっている。
 実際、原作でもこの機体のテストパイロットをしたOZの兵士はトールギスの加速に耐える事が出来ずに死んでしまったし、ゼクスも最初
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