第18話 武神と軍神
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上でここまで見下される台詞など、百代は言われた事が無かった為についにキレた。
心は冷めて冷酷に、激昂を力に変換して、それこそ敵を滅ぼす拳を振るいに行く。
「川神流――――富士砕、きっ!?」
百代の富士砕きは今までのどの富士砕きよりもフォームが美しく、力は一切の加減のない威力だった――――が、決まらずに百代は驚いた。
正直認めたくないが、相手は今までにない強者だからこそ防がれる事もあるだろう。躱される事もあるだろう。だがこの怪人はあろう事か自分と同じ川神流のそれも富士砕きで応戦せて来たのだ。
「クッ!?」
拳と拳が正面から衝突しあい、百代だけが衝撃に耐えきれず後退するも、瞬時に自分の体を止めて大技を打ち出す。
「川神流――――」
『フッ』
「――――致死蛍っ!?」
またも同じ川神流の技で正面衝突し、百代が後退する。
「お、前っ!如何して川神流の技が使えるっ!!」
『何の話だか?』
「惚ける気か!」
再び正拳の連打。
その一発一発が大砲クラスであり、掠めただけでも大ダメージだが、ラミーはそれらすべてを一切無駄なく最小限の動きだけで躱し続ける。
だがその連打は単なる囮。
「ラァッ!」
『ほぉ?』
百代は正拳の連打を囮にして、その体勢から器用にラミーを蹴り上げる。
しかしラミーも瞬時に蹴り上げに気付いて踏みつけるように蹴りを止めるが、百代は強引に力任せにそのままラミーを宙に打ち上げた。
『ごり押しとは、武神の名に恥じる蹴りだな』
「負け惜しみだな、コスプレ!川神流――――」
いつの間にか溜めていた膨大な気、が光輝いたまま形となって百代の右手に収束されて、それを宙に投げ出されているラミーに撃ち放つ。
「――――星殺しぃいいいいいいいぃいいいいっっ!!!」
過去最大出力の極太ビームは、ラミー目掛けて一直線に貫いて行く。
だが――――。
『こんなものか』
「はぁああっ!?」
ラミーは極太ビームを蹴りで、あさっての空へ打ち上げた。
そのせいで積もっていた雲が霧散して晴れやかな空へと変わった。
「クッソォオオオ!!」
あれで決まったと思われた一撃を捌かれて悔しそうに吠えながら、百代は自分も宙に舞い上がりラミーにまた連打を繰り出していく。
しかし宙だと言うのにラミーはそれを躱して行く。
「何故攻撃してこない!」
『だから手加減を・・・』
「躱すしか能がないのかっ」
『ふむ・・・・・・では、お言葉に甘えて』
ラミーはマントの中から左手を徐に出して、掴むように手を曲げる形を取ったその時――――。
(かかっ
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