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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
人形-マリオネット-part4/復活のファウスト
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っている彼女ではないのかもしれない、と。その言葉には奇妙にも説得力を感じさせられる。だがそれでも…。
「キシャアア…!!」
すると、ゼロの背後に立っていたゴモラが恨みがましそうにうめき声を上げながら立ち上がってくる。なんとなく、主を殴り倒したのが目の前の巨人が変身している男であることに気づき、それを恨んでいるようだ。
言葉が通じるとは思えないが、ゼロは……気がつけばサイトの意思でゴモラに話しかけていた。
「ゴモラ、ごめんな。お前のご主人と友達を傷つけたりして。けど…頼む。少し…時間をくれ」
まっすぐにゴモラの目を見つめながら申し出るゼロ。たとえここでゴモラがゼロの気持ちに応えなくとも、それを受け止める覚悟を決めることにした。
ゴモラは、最初こそ主を傷つけられ、そしてさっきファウストへの攻撃を邪魔された怒りをぶつけてやろうかと思っていた。だが、ゼロの目を見て何かを感じ取ったのか、さっきよりも落ち着いた鳴き声を洩らしながら城を守るように下がった。
「ありがとな…」
どうやら、チャンスをくれたらしい。
けど、ゼロは正直どうすればいいのかわからなかった。変身したのも、ゴモラの光線がファウストに打ち込まれるのを止めるためにしたことだ。だが、肝心のファウストを…ハルナにこれ以上の悪事をやめさせる方法など思いついてもいなかった。頭に血が上って、少なくとも共に戦う姿勢を見せていたジュリオを一方的に殴り倒して無理やりとめてしまった。
こうなった以上は後に引くことはできなかった。
ゼロは平賀才人として、黒い巨人に姿を変えた地球時代のクラスメートの少女に向けて、静かに身構えた。

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