暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
人形-マリオネット-part4/復活のファウスト
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んばかりに、サイトは懐からウルトラゼロアイを取り出す。しかし…
「ひ、平賀君…私に刃を向けるの…?」
「ッ!」
すかさずファウストが放ってきた、ハルナの声を聞いて、サイトは手を止めた。
「ふん…馬鹿が!!!」
それを見た途端、ファウストは隙を見せたサイトの腹に蹴りを入れてきた。
「ぐは…ッ!!」
深く入り込んだ蹴りを食らい、サイトは腹を押さえながらうずくまる。
「これから、あの方のためにあたしはひと働きさせてもらう。あたしを殺せないのなら、邪魔をしないでそこの観客席からこれから起こることでも鑑賞するんだね」
「や、やめろ!!」
手を伸ばすサイトだが、ファウストは耳を貸すことはなかった。黒いオーラに身を包み、彼女は劇場から一瞬で姿を消した。
「くそ…!!」
サイトは舞台の上で膝を突き、床を殴りつけた。
ファウストが卑劣にもハルナを演じてこちらの心に揺さぶりをかけてきて、そのせいで自分は手を出すことさえもできなかった。
外で、ドスン!という音が鳴り響く。サイトはすぐに劇場の外に出てその様子を確認する。
以前から幾度も目にした、ファウストの恐ろしい姿がトリスタニアの中心に立っていた。
「ハルナ…!」


ファウストの出現に伴い、王宮内でもパニックが起きていた。これまでファウストに苦しめられてきたトリステイン貴族たちは、この王都で再び自分たちの前に姿を現した黒い巨人に恐怖した。
「く、黒いウルトラマンだ…!」
「う、うわあああああああ!!」
トリステインを守るために先ほどまで重大な会談を行っていたというのに、彼らは一瞬で逃げ腰姿勢に切り替わった。会議室の窓から見える景色から逃げるように、一部の貴族たちが会議室から逃げ出す。
「待て!逃げるのか臆病者め!」
当然、最後まで戦うことを尊ぶ武人らしい気骨を持つ軍人からすれば、このような臆病な姿は許せるはずがない。
「いえ、逃げる者は放っておきなさい!動ける者は直ちに民の安全を優先に動きなさい!」
逃亡者たちに憤るド・ポワチエをはじめとした軍人たちに対し、アンリエッタがすぐに命令を下す。
「う、うぅ…」
最初は恐怖で逃げようとも思っていたのは、UFZのメンバーにも一人ほどいた。マリコルヌである。ただでさえ根性のない彼はファウスト出現と同時に本能的に逃げようとしていたが、さっきのド・ポワチエの剣幕を聞いて尻込みし、逃げようにも逃げられなくなった。
「姫様!ここはお逃げを!黒い巨人はここを狙ってくる可能性があります!」
ルイズがアンリエッタに避難を勧めるが、彼女は首を横に振った。
「いえ、私はここで民や城の者たちの避難が完了するまで残ります」
「待ってください!最後のお一人まで残るおつもりですか!危険です!この城はあの黒い巨人の格好の的ですよ!」
レイナールがやめ
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