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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第72話:絵の価値は買う側が決めるべきじゃね?
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〜……土曜日以外にもイチャりたいのなら、城下に二人だけの秘密のアパートを借りるしかない!
彼女も城勤めになる事だし、学校と城……あるいは彼女の自宅と城の中間くらいに、格安物件なアパートを探し出さなくては……

「わ、私はピクトル・クントスです。よ、宜しくお願い致します!」
自分のミスと欲望に翻弄されていると、以前に自己紹介した仲なのに忘れられてると勘違いしているピクトルさんが、再度の自己紹介を終えていた。

「あ、私はエウカリス・クラッシーヴィです! 陛下ぁ、宜しくお願いしま〜す?」
「お前は名乗らなくて良いんだよ貧乳キャバ嬢! 宮廷画家に選ばれた者だけが陛下に名乗れるシステムなんだからな!」
何だ、そのシステム? 可愛らしくて図々しいから、思わず虐めたくなる女だなぁ……

「エウカリスかぁ……君の絵は僕が持ってきた物の中にあるの?」
俺の気持ちが解ったのか、クスクスと笑うリュカさんは持ってきた大量の絵を見直しだした。
すると、すかさず学長が「陛下、この絵が彼女の絵です」と、一枚の絵を台車から取り出してリュカさんに手渡す。

「ふーん……この絵かぁ……まぁまぁ良いんじゃね?」
夕日に照らし出されたグランバニア港の絵……
まぁまぁどころか、俺にしてみれば神かと思える上手さだ。

「2000(ゴールド)で売ってくれるんなら、考えても良いよ」
このオッサンふざけやがって……
この絵が2000な訳ねーっての! 俺だったら少なく見積もっても5万……10万じゃ無いと売らないと言われたら、即答で支払う価値がある!

「問題ないでぇ〜す」
「じゃぁ決まりぃ〜! サビーネちゃんも宮廷画家ね」
おいおい……先刻(さっき)までキャバクラで出会ってた事を忘れてたのに、何で源氏名だけは憶えているんだよ!?

「サビーネじゃありませ〜ん。それはお店だけでの名前ですよぉ。画家としてはエウカリスって呼んで下さい?」
だがしかし、誰もそんな事に気が付いた雰囲気は無い。国王陛下との直接対面に緊張してる所為なのか、はたまた唯の馬鹿共なのか……

「何か女の子を2人も採用しちゃったから、男の子も採用しないと不公平っぽくね?」
「別に良いんじゃね、(やろう)は?」
「「「ブーブー! 宰相閣下の性差別だ!!」」」

リュカさんの珍しい男採用案に思わず否定的意見を述べると、室内の男子生徒らから一斉にブーイングが巻き起こる。
「黙れ童貞共! 俺様の愛人候補に成り得ない者は不要なんだよ!」
男子達も冗談だと理解して笑っているので、俺も悪のりしてしまう。

「あれ? そういう事を決める集まりだったけ……これ?」
「え……違ったんですか? 俺はてっきり、その巨乳美女を選んだ時から、新しい愛人を探してるんだなぁと思ってましたけど
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