日常編2
聖十大魔導の称号
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
とジュラさんも驚いているに違いない。
「ま、そうだろうな」
「そっち!?」
お主の答えは決まっていると思うがって・・・断られるのを予想してたの!?普通うなずいてくれる方を期待するものじゃないのかな!?
「念のため、理由も聞かせてくれ。おおよその予想はできているが」
喉から手が出るほどほしいはずの聖十の称号。それを拒否するってことは、よほど何か大きな事情があるに違いない。
「俺は評議院が大嫌いなんだよ!!」
「子供か」
トビーさんを思わせるような突然のキレ方。しかも理由がとんでもないほどに子供っぽい。彼の過去のことを考えると評議院にいいイメージがないのもわかるんだけど、それはそれ、これはこれなんじゃないだろうか?
「そうか。すまんな、無理を言って」
「いえ。俺の方こそわざわざ来てもらったのにすみません」
駄々っ子みたいなことを言ってたかと思ったら、元通りの静かな雰囲気を取り戻したレオンがジュラさんに頭を下げる。それを見たジュラさんは、袖から何かが書いてある一枚の紙を取り出す。
「そう思っているなら、この依頼を受けてはくれんか?」
机に置き、少年の方へと押し出される一枚の依頼書。彼はそれを手に取ると、一通りの依頼内容に目を通す。
その後ろから俺たちも依頼書を覗き込むと、そこには驚くような依頼が記されてあった。
「これって・・・」
「100年クエスト〜!?」
シャルルとセシリーが書いてあった文字を見て目を見開く。ジュラさんから渡されたそれには、確かに100年クエストの文字があった。
「100年クエストって、ギルダーツさんが達成できなかった依頼?」
「だよね」
100年クエストとは、100年間誰も達成できなかった依頼のことを言う。100年間何人もの人が挑戦し、失敗してきた依頼・・・つまり、それだけ難しく、険しいクエストだと言うことだ。
「さっきいった通り評議院では人が足りん。ウォーロッド様たちならできるかとも思っていたのだが、手も空かんし少々厳しくてな。だが、レオン。お前ならできるかもしれんと思い、持ってきたのだ」
さっきの話を信じるなら、レオンはこの大陸の中でもっとも優れた魔導士ということになる。そんな彼なら長年達成できなかった依頼を遂行することも可能かもしれない。
「う〜ん・・・」
依頼書を睨み、どうしようか迷っている少年は、眉間にシワを寄せて難しい顔をしていた。そんなところで、ジュラさんがこんな提案をしてくる。
「無論、厳しいと判断したらすぐに引き返してもらっていい。その中でできることなら、この依頼が達成されなかった理由を探ってきてほしい」
なぜここまでクリアされることなく残されているのか、その理由をまだ誰も知らないらしい。そもそ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ