日常編2
聖十大魔導の称号
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来たのだ」
「俺?」
しかし、ジュラさんの目的は目の前にすでにいた。指名された少年は首を傾げ、何か心当たりがないか振り返っている。
「ハハッ。そんなことをしてもわかるはずがないぞ」
「??そうなの?」
何か悪いことをして訪問されたわけではないようで、レオンは少し安堵したようにも見える。
「立ち話も何だから、中に入ってよ!!ジュラさん」
「そうだな」
大きな背中を押してジュラさんをシェリアがギルドの中へと誘う。それに続くように俺たちも入っていくと、ギルド内は久々の彼の登場に大いに湧いた。
「やっぱりジュラさんは人気だね」
「ギルドの中でも外でもね」
聖十大魔導序列五位ということもあり、彼の知名度はすごい。おまけに人柄もいいから、自然と心を開けてしまう。実力もあって人気もある、まさしく魔導士の鏡といったところだろう。
「それで?俺に用って何?」
ギルド内すべての視線が集まっている中、中央付近のテーブルに腰掛け話を始める氷の神と聖十大魔導。俺たちやリオンさんたちもどんな話をするのか気になって仕方なく、自然な感じでレオンの後ろを陣取っていたりする。
「今、聖十大魔導が評議院をやっているのは知っておるな?」
「うん、まぁ」
冥府の門の野望のために犠牲となった評議院の議員たち。他にも検束部隊の人たちや元評議院たちも殺されちゃって、魔法界の秩序を守る術がなくなっていた。そこで、イシュガルの四天王の一人、ウォーロッドさんの呼び掛けで聖十大魔導で評議院を再建することになった。ジュラさんも四天王に次ぐ魔導士であるため、召集されたわけなんだけど・・・
「実は聖十大魔導で集まりが非常に悪くてな」
「え!?そうなんですか!?」
彼の口から発せられた言葉に思わず割り込んでしまい、慌てて口を塞ぐ。だって全員集まってないなんて、想像できるわけないじゃん。
「周辺国の者はほとんど集まっておらんし、マカロフ殿も来てくれなくてのぅ」
「マスターが?」
忘れていたけど、妖精の尻尾のマスターだったマカロフさんは、聖十大魔導の称号を持っているのだ。そのためギルドの解散後、ジュラさんと一緒に評議院の再建をしてるのかと思ってたのに、これにはウェンディも俺も驚きだ。
「うむ。おかげで議員がほとんど集まっておらん。今も呼びかけてはおるのだが、来てくれそうになくてのぅ・・・」
人が集まらないことには議会の再結成は難しい。全員が聖十大魔導でなくても、現在集まっている人員から数名を議員に上げることも考えているらしいんだけど、それだと厳正な議会を開けるかどうか、判断がしづらいらしい。
「それで?なんで俺のところに来ることになるの?」
今の評議院の状況につ
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