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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十七話 体調が悪くても無理をしなくちゃいけない時もあるのです。
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てはそのようなことをするのはかえって逆効果だと思いますがね。」
と、ヤン。
「というと?」
「彼女は聡明な人です。その心のそこはともかくとして。ですから私たちが監視を付ければすぐに気が付くでしょう。」
「ではこのまま何もしない方がいいというのね?」
「ま、私なりキャゼルヌ少将なりがシャロン少将から『世間話』として話を聞く分には構わないでしょう。」
ウィトゲンシュティン中将はと息を吐いた。ひどく寂しそうだった。
「よろしければ、ここで休んでいかれますか?それとも艦隊司令部までお送りするか、どなたかお呼びいたしましょうか?」
キャゼルヌ少将の問いかけに、
「第十三艦隊司令部にLINEをつないでもらえるかしら?副官補佐役のバウムガルデン中尉とカロ・・・ではないわね、エクレール(これがカロリーネ皇女殿下の偽名の姓であった。)少尉を呼んでほしいの。言えばすぐにわかると思うから。」
「承知しました。」
承諾したキャゼルヌの横で、
「私が連絡を取ってまいりますわ。」
フレデリカがそう言って、オフィスから出ていった。その時にふと疑問に思った。副官補佐役というからには平素顔を合わせているはずなのに、ウィトゲンシュティン中将はどうして片方の名前の時だけ詰まったのだろう?

30分後――。
迎えにやってきた転生者二人は、ここでヤン・ウェンリーらと初めて顔を合わせることとなったのである。




一方――。
 銀河帝国カストロプ星系に進行している別働部隊は負傷したメルカッツ提督を後方に下げて、新たにラインハルト・フォン・ミューゼルを上級大将として戦列を整えていた。
 この時になってもラインハルトがローエングラム伯の爵位を得ていないことにイルーナたちはやや不安を覚えていたが、それは杞憂だった。上級大将昇進と同時にフリードリヒ4世がラインハルトにローエングラム伯爵の門地を継がせる旨、伝達してきたのである。むろん正式な手続きは「ラインハルトが無事に帰還してから」というものであったが、この知らせはラインハルトを喜ばせていた。このことはキルヒアイスをして首を傾げさせていたのだが、アリシアの説明を聞いて彼は納得した様子を見せた。
「ミューゼル上級大将閣下、いえ、ローエングラム上級大将閣下はご自身の性をお捨てになられる機会を得て喜んでおられるのです。あの性は・・・・姉上を皇帝に売り渡したと思われているあの方のお父様を思い起こさせるものでしかないのですから。ミューゼルの性をお捨てになることで、あの方を縛りつけている鎖がまた一つ解かれるという事です。」
と、言ったのである。
「そうですか・・・。」
キルヒアイスは複雑な思いだった。まだまだ自分はラインハルトの心を理解していなかったことに対する自責の念と、彼の父親に対する非難と憎悪の火がまだ消えてい
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