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ヒカリアン・フォーエバー
第一話「九龍から来た女」
”九龍から来た女"3
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た。だけど、今回彼女は長いこと日本にいるのよ。それものぞみ達の仲間として・・・。」
テツ「そうなるとお前の立場がなくなるからそれは嫌だっていうのか?またわがままな・・・。」
ミナ「どうせ私は・・・。」
テツ「黙って聞け!いいか、彼女については俺も詳しいことは知らないが、少なくとも出来る人だ。鉄道の知識もそれなりにあるし、真面目で、話も分かる。」
ミナ「私と違って?」
テツ「そういうのは置いておいてだ。一方で、彼女は謙虚なんだ。俺も人伝えに聞いただけだが・・・香港じゃ、チェンは仲間内で妬みを買ったりするのを極度に嫌っていた。自分の手柄を他の奴に譲ったことさえあるらしい。ちなみにそいつは、その後出世したんだと。」
ミナ「・・・それで?彼女は私に敵対意識なんて持っていないから、温かく接しろ。そうすればいい友達にでもなる・・・って言いたいわけ?」
テツ「そうだよ。言っておくが、彼女は単なるきれいごとの信者なんかじゃない。
何せ香港の警察官だ。曲がった道を正すためには荒事も幾度となく経験してきた。
その一方で、弱い人間、まっすぐで純粋な人間、子どもや老人には優しく接しようとする。」
ミナ「私は弱くないし。」
テツ「だが、お前も根は優しい。昔、俺を看病してくれなかったか?のぞみ達がやられそうな時は?
チェンはそういう人間に信頼されたいんだよ。だから・・・・彼女を嫌わないほうがいい。」
ミナ「・・・分かったわよ。」
チェンはレンガの下からそのやり取りを見ていた。二人に見つからないよう、借りた自転車で基地へ戻って行く。午後の昼下がり、万世橋での出来事・・・。


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