第二章
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体を燃やし火事も起こし女子大生のアパートに住む何人もの人間も殺した。つまり放火殺人も犯したのだ。
この菅も死刑が決まった。その処刑は。
遺族、これまた何人もいる彼等は菅を公衆の面前に引き出した。そこでだ。
火刑台、魔女狩りのそれがそのまま再現されたそこに菅を縛りつけ。そのうえでだ。
足元にうず高く積んだ薪に火をつけて火炙りにした。その有様は市民達もその目で見学した。煙と炎にもがき苦しむ菅を見てだ。市民達は。
彼に対して石を投げ罵倒してだ。やはり喝采の声をあげた。
「死ね、下衆!」
「御前のせいで何人死んだんだ!」
「証拠隠滅の為に火を点けたんならな!」
「御前はその火に焼かれろ!」
「それで死ね!」
こう言うのだった。菅に対しても。そして。
菅は消し炭になるまでじっくりと焼かれた。煙と炎に何時間も苦しめられながら。この一部始終はニコニコ動画等でも流されたが殆どは喝采の書き込みだった。
「菅ざまあ」
「地獄にそのまま落ちろ」
「御前みたいな奴は生まれなかったらよかったんだよ」
「悪党は生きてたらいけないんだよ」
こうした書き込みがだ。煽り口調で書き込まれていく。
その中には死刑を批判するものは殆どなかった。このことにだ。
あるニュースキャスター、丸眼鏡にセットした髪に細面のかつてはプロレスの実況で名を売った彼がだ。憂慮する顔を作ってこう言ったのだった。
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