第3章 リーザス陥落
第93話 サウスの戦い 終結
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度も持ち出せば、覚えるというものだ!」
「……そうランスが言う程だ。貴様は終わりだ」
もうミネバを守る兵隊が殆ど壊滅。ミネバの前に数体程度残した所だった。
「ふふ、確かに。折角だした切り札は切れやしないし。アンタを怒らせるのは、この状況じゃ、得策じゃない、って事を今更だが理解したよ」
ミネバは両手を挙げる。
だが、降参をするつもりは毛頭なかった。降参した所で、斬り捨てられるのは目に見えているし、最悪の悪手である事は、よくわかっているから。
「ほんとは、こっちを先に出すつもり、だったんだが、あのクリスタルの方が気持ちよく叩き潰せるって思って、順番を変えたミスだったよ。本命はこっちさね」
崩れ落ちた先に在るもの……、それは……。
『ぅ……』
『…………』
『助け………』
無数に磔にされている者達だった。
それも、女子供関係なく、……全員が恐らくこの町の住人達だろう。
そして、一番先頭に磔にされているのが。
「……ユラン」
「ババァ! オレ様の女に!」
激高し、ランスは剣を構えた。
だが、ミネバは嘲笑う。
「良いのかい? あのぷちハニーは、あの負け犬や捕まえておいた連中の姿を晒しただけじゃなく、同時に合図でもあったのさ。……連中の周囲に撒いておいた、油に火をつける為のねぇ」
くいっ、と指をさした瞬間、周囲に炎の手が上がる。
捕らえた者達を直接炙るのではなく、その周囲が徐々に燃え出していた。……だが、確実に最後は縛られた者達を焼き尽くすだろう。……直ぐに焼き殺すのではなく、時間を残したのは……。
「貴様は、何処まで……!」
ユーリは、殺気を、煉獄を込めた剣を振るい、斬撃を飛ばしたが、残ったクリスタルの兵士達が守り、砕け散った。
「良いのかい? のんびりとしててさぁ。早く助けてやらないと、丸焼きの肉の完成だよ」
ミネバを追えば、間違いなく仕留める事は出来る。……が、一瞬で、と言う訳にはいかない。……粘る戦いをされれば、時間稼ぎをされてしまえば、間違いなく死者がで始めるだろう。
炎が揺らめき、辺りを支配しだした。
「オレ様の女を殺させるか!」
ランスは、炎でふさがる前にダッシュをした。
「おい、ユーリ! 譲ってやる! オレ様が格好良く、女達を助けるその間に、あのババアを仕留めておけ!」
炎の勢いが徐々に増す中で、ランスがとった行動が最適で最善。女の子が絡めば、ランスは対応力が非常に上昇する。これほど頼りになる男はいないだろう、と言える程までに。……ただ、女の子限定な所があるから、あの中に男がいれば少々可哀想な事になるかもしれないが。
……それはそうと、ユーリは『ああ』と短く一言だけ言うと
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