暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第93話 サウスの戦い 終結
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状態で、いつ斬撃を放ったのか、離れていたミネバには見る事が出来なかった。

「ふん! とっととやる気になれ、と言っただろうが、この恰好つけが」

 ユーリが放った攻撃であるという事はランスにも判っていた様だ。伊達にそれなりに長く戦ってきていない、と言う事だろう。

「ああ。ランス。確かにあの魔法は厄介だ。……戦闘力は、使用者の力に依存する、が。その強度自体が上がる訳ではない。本体に比べて数段脆い。それに、あれは単純な命令しかこなせない。……力押しが有効だ」
「その程度、オレ様は速攻で判っていたわ。どぉりゃあああ!!」
 
 正面から飛びかかってきたクリスタル兵士をランスの剛剣で叩き潰した。
 真っ二つに分かれ飛沫。空間に輝きを放ちながら、消滅した。

「ランス。アレの一体一体がある少女たちの命だ。……終わらせてやろう」
「なんだと! それは、かわいい子ちゃんじゃないだろうな!?」
「………」
 
 ユーリは否定はしなかった。カラーと言う種族は、長寿であり、永遠に美しさを保つとさえ言われている種族だ。……ランス風に言うなら、間違いなく可愛い子であり、美人だから。
 ユーリの表情を見て、悟ったランスは。

「世界中の可愛い子は全てオレ様のモノだというのに、ババァ! オレ様を本気で怒らせたな! 極刑だ!」
「ちぃっ!」

 クリスタル兵士達を次々と屠っていくランスとユーリ。
 多勢に無勢だった筈なのに、あっと言う間に旗色が悪くなるのを見たミネバは、表情をゆがめた。

「(何なんだい!! 本当にあいつらは!?)」
  
 この一手で終わると思っていた。
 間違いなく、終わると。……だが、その手も覆されていく。逆新手、と言わんばかりに、必勝の型を崩されてしまった。

「(人間であれば、十分すぎる程の数だったってのに、クリスタルの数が、もっと必要だった、って事かい)」

 実践投入が初めて、と言う訳ではなく、何度となく確認してきた魔法だった。だからこそ、十分過ぎる。と判断できた量だったのだが、それを覆されてしまったのだ。
 だからこそ、ミネバは認めた。

「(もう、これは勝ち目がないねぇ……。だが、それでもあたしの命には届かないよ)」

 この状態であってもミネバにはまだ、策が……、いや 正真正銘の最後の策があった。
 最終兵器は、このクリスタルである事は間違いないが、とっておきの策。……悪魔の策が。

「――おおっと、良いのかい?」

 後、数体でミネバの元へと届く、と言う所で、ミネバは即座に仕掛けてあったぷちハニーを起動させた。ずどんっ!! と轟音と共に、建物の壁が崩れ落ちる。爆風がランスやユーリの元へと向かっていったが、難なく回避した。

「がははは! バカの1つ覚えの様に、何
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