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非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第40話『暗雲』
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らない事実。
そしてそんな身分の人たちが、しかも大勢で王城に行くなんてそうそう起こることではない。


「だから、何かを訴えに王城へ…?」

「そんな大事じゃないと思うよ」


1人で仮説を建てる晴登に、まずはユヅキが一蹴。
彼女は晴登を見るとニコリと微笑み、


「早とちりするのは良くないと思うよ。ちょっと待ってて、ボクが訊いてくる」

「あ、ちょ…」


ユヅキはそう言い残し、人だかりに向かって駆ける。
晴登は少し物申そうとするも、もうユヅキの姿は人だかりの中だった。そして誰かと何やら会話を始めたのを、遠目で理解した。



数分後、状況を聞き終えたのか彼女は戻ってくる。


「何て言われ・・・」



「──参ったね」


ユヅキは晴登の言葉を遮り、淡々と言った。
その表情には焦りが生まれており、ただならぬ事態を予測した晴登はもう一度彼女に内容を問う。


「何が、あったの?」

「なんでも、王都の北方に魔獣の群れを確認したみたい。そこであの人たちが、その駆除を依頼しようとここに」

「え〜っと…つまり?」


言葉を反芻してもいまいち要領を得ない晴登は、ユヅキに説明を促す。
すると彼女は少し戸惑うも、すぐに言葉を続けた。


「ハルトの言った通り、大事だよ。何せ現れた魔獣が、“人喰いのウォルエナ”だからね」

「ウォル、エナ?・・・って、何?」


ユヅキが首を振って語るのを見ながら、晴登は疑問をぶつける。
それを聞いた彼女は少し驚くと、


「それも知らないんだね。“人喰いのウォルエナ”っていうのは名前の通り、人をも喰らう肉食の魔獣だよ」

「魔獣って何だ? ただの獣とは何が違うの?」

「体内に魔力を宿す、それが魔獣。下級のやつでも魔法を使えるね」

「おっかねぇな…」


その懇切丁寧な説明に対し、体はブルブルと震え上がる。本当におっかない話だ。
それが王都の北方に居るというのは、何か意味が有るのか。イベントの予感…?


「いやでも、さすがに人喰いとは戦いたくないな…」

「そりゃそうでしょ」


ポツリと口に出した言葉を、ユヅキは当たり前だと言わんばかりに肯定。事実、当たり前だ。
頭に浮かんだイベント予想図が砕ける。いかに心擽られる展開でも、死ぬ可能性のあることはしたくない。


「仕方ないか…」


せっかくのイベントかと思ったが、今回はそれを見逃す。もったいないという思いが頭を過るが、命あってこそのイベントだ。割り切らなくてはならない。


「…例えば、その魔獣に会ったらどうしたらいい?」

「ボク達は魔法を使えるから対抗はできるけど、如何せん、奴らの恐さは"数"な
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