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テキはトモダチ
20. 初期艦は電 〜電〜
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か分かった。私は今、温かいお湯の中にいる。お湯の中でうつ伏せになり、身体をプカプカと浮かせているんだ。

「ぶわッ!? 苦しいのですッ!!」
「おー起きた起きた」
「大丈夫だったクマね〜」

 たまらず身体を動かし、上体を上げた。足が立つ。周囲をきょろきょろと見渡してみた。

「……お風呂場?」
「入渠施設ですよ電さん」

 赤城さんの言葉で冷静になった。改めて周囲を見回す。確かにここは鎮守府の入渠施設だ。私が入っている湯船とは別の湯船に、赤城さんと天龍さんと球磨さんがいた。3人とも実に気持ちよさそうに湯船に浸かっていて、天龍さんは縁にもたれかかってこちらを見ていた。

「おはよー電」
「お……おはようなのです」

 気の抜けた天龍さんのおはように、私もつい気を抜いて返事をしてしまった。

 自身の記憶を少し振り返ってみる。集積地さんのところに行ってロドニーさんの前に立ちはだかって、三式弾から集積地さんをかばって……そこから先の記憶がまったくない。私はどうやってここに戻ったのだろう。

「赤城さん?」
「はい?」
「どうやって戻ったのです?」
「それは……」
「起きたか?」

 背後から、今は聞きたくない声が聞こえた。この声の調子は……確実にぷんすかと怒っている……

「あ、あのー……」
「こっちを見ろ」

 肩がすくむ……怖くて仕方ない……でも仕方ない。私はおでこに冷や汗をだらだら垂らしながら、恐る恐る背後を振り返った。

「怪我は大丈夫だな?」
「は、はいなのです……」

 私の背後には、さっきの戦場で盛大に言い合いをしてしまったロドニーさんが腕を組んで仁王立ちしていた。編み込まれていたはずの髪は解かれ、キレイな長い金髪は私のようにバレッタで後ろで留められていた。当然だけど、身体にはバスタオルを巻いていた。

「まったく……友達を守るためとはいえ私の砲撃を受け止めるなど……」
「ごめんなさいなのです……」
「一体何を考えてるんだお前は……」

 湯気のせいでいまいちハッキリと見えないけど、その鋭い目が全力で私に怒りを告げている。『私は怒っている! ぷんすか!!』という文字がロドニーさんの頭の上に浮かんで見えるようだ……

「……まぁいい。あがったら執務室に行け! 司令官が一番心配してたからな!!」
「は、はいなのです……」
「聞こえない! 返事は!?」
「はいなのです!!!」
「まったく……私は先に上がるぞ!!」

 ものすごくごきげんななめらしいロドニーさん。『フンッ』と言いながら踵を返し、頭から湯気を出しながらお風呂場から出て行こうとした。でも出入口のドアを開けた時、

「よく言うぜー。『イナズマを撃ってしまったのは私だ! 私に運ばせてくれ!!』て
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