第59話 サソリvs一方通行
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ていた子猫が飛び降りて「ミャー」と言いながら御坂の肩に飛び乗った。
「!?」
スリスリをしてくる子猫は片目を瞑り、くすぐったそうに表情を和らげた。
「超来ますよ!」
絹旗の声が響くと、ゼツは腕を前に出して鋭い樹木を御坂達に伸ばしてきた。
ビリリと蒼い電撃が迸ると力強いレールガンが放たれて樹木を完全に灼き切った。
「あの子が生きた証を無駄になんかさせない!!」
不器用に触れあったミサカとの思い出。
協力して子猫を助けて
アイスを食べて、喧嘩して
バッジの取り合いをして
全てが御坂に取って掛け替えのない思い出だから。
その全てを否定してくる目の前の者達に対して筆舌に尽くしがたい憎しみを爆発させる。
「アンタ達の好きにはさせないわ!」
「......」
根元で焼け焦げた木の幹を掌を返して、黄色い目で睨みつけているゼツ。
あらら、御坂美琴の心の闇が晴れたみたいだね
嫌ナ感情ダ
さてと......
ゼツは掌に付いていた木の幹を払うように落とすと、首だけをサソリの方に向けた。
「いまさあ、どんな気分かな?サソリ」
「......あぁ?」
「だって、可愛がっていた弟子がぺしゃんこにされたんだよ......傑作だったねあれは」
「......」
「!?」
御坂を始めとしたメンバーの目に怒気が宿る。
「そうだ!きちんと記録してあるよ.......あの人形の最期の姿。手足がもげているのにバッジなんか拾いに行ったりしてね......」
「黙れ。白井、麦野......そっちは任せた」
「はいよ」
「分かりましたわ!」
サソリは一瞥もせずに一蹴した。
「饒舌のゼツで通っているからね」
あの短気なサソリが挑発に乗ってこないとはね......
まさか、本当に第一位に勝つつもりかな?
サアナ......ダガ、サソリ側ニハ第三位ト第四位、ソレニ......
メンバーの中にいる黒髪の少女に視線を強めた。
「?」
佐天は、良く分からずに後ろを見るが誰もいない。
「仙術ヲ使ウ女モイル......油断スルナヨ」
「あれ〜?あの子って最初に黒ゼツが嵌めようとした女じゃない?」
「.......」
「力を与えた感じ?うわー、かっこ悪いね」
「黙レ」
一番警戒するのはサソリを除いて
レールガンでもなければ、メルトダウナーでもない
あの佐天涙子という女だ
******
今までも勘違いしたバカが、最強の座を狙って噛み付いてくる事は幾らでもあった
奴らは例外なく手足の一本もハジけばテメェの愚かさを理解して
表情も後悔と恐怖に塗り潰されたもンだが......
目の前にいるコイツからは、不思議と慢心のような余裕は無く、冷静に俺を倒す算段を立てているように思え
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