第59話 サソリvs一方通行
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橋の下に集結したサソリ達に助けられた御坂はよろめきながら立ち上がる。
「み、みんな」
「ダメですよ。独りで悩んでいたら、あたしが言うのも何ですが」
佐天がバツが悪そうに頬を掻いた。
自分に能力がない事で悩んでいた佐天
手を出してしまった幻想御手(レベルアッパー)
しかし、名前が示す通り
それはまやかしに過ぎず、本当の能力ではなかった
「あの時の恩返しをさせてください......御坂さん」
無邪気そうに笑う佐天に御坂は少しだけ心が軽くなったような気がした。
実験により殺されてしまった『あの子』はもう戻らないが、自分がしてきた事全てがダメじゃないと言われ、救われたようだった。
DNAマップを渡してしまった過ちの過去と向き合い、自分自身との決着をつける時。
「しっかしねぇ〜。まさかレールガンを助けるハメになるなんてねぇ」
長めの茶色の髪を掻き上げながら、少し文句タラタラのように口を尖らせている。
「いきなりどうしましたの?」
「だってさ、私が四位でこんなチンチクリンで泣き虫のコイツが三位って納得出来ないわ」
ち、チンチクリンで泣き虫!?
御坂に麦野の言葉が刺さった。
「だ、誰がチンチクリンだぁー!あ、アンタが居なくてもあたし一人でできたわよ」
生来の負けず嫌いが爆発し、御坂は怒ったように麦野に指差しをした。
「ふふ」
指差された麦野は、優しく御坂の手を降ろさせると頭をコツンと指で弾いた。
「それこそが『超能力者(レベル5)』よ。しっかりしなさい......紛いなりにもサソリの旦那から信頼されているんだから」
「サソリが?」
アクセラレータと対峙しているサソリの後ろ姿を眺める御坂。
「アンタがやばくなった時に真っ先に動いたのが旦那よ。私達に助力を頼んでね」
すまない......御坂を助けてやってくれねぇか
アイツは何でも独りで抱え込んでしまう嫌いがあるからよ
かつてのオレのようにな......
御坂はレベルアッパー事件でサソリに叱られた事を思い出した。
単独行動の危険性。
結局、何も学んでいなかった。
「バカだ......何で気付かなかったんだろう」
サソリさんって一体?
手間の掛かる弟かな
でも、いざという時は頼れる兄みたいな存在かしらね
前に湾内さんがピンチになった時に泡浮さんを落ち着けさせる為に行った言葉の意味を御坂は身体の底から理解した気がした。
「ちょっと旦那とはどういう意味ですの?」
「あら?将来的にはそうなる予定よ。脇役さん」
「違いますわ!サソリさんは湾内家に婿としてですね」
サソリを巡っての三つ巴にバチバチと火花が散りだす。
「そ、そんな事をしている場合じゃ」
「そうですわ!あら......」
泡浮が抱い
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