第二幕その五
[8]前話 [2]次話
「これは玉葱だね」
「玉葱?」
「玉葱がどうかしたの?」
「切った玉葱の中に置いてだね」
そしてというのです。
「柔らかくしているね」
「そうなんだ」
「このステーキはそれで柔らかくしているんだ」
「成程ね」
「だから柔らかいんだね」
「日本人は柔らかいステーキが好きだけれど」
お肉がです。
「このステーキはそうしてるね」
「玉葱でなんだ」
「柔らかくしてる」
「そうしてるんだ」
「元々このやり方は日本からはじまったんだよね」
この国でというのです、先生達が今いる。
「玉葱で柔らかくするやり方は」
「ううん、そうなんだね」
「日本からはじまったやり方なんだ」
「面白いやり方だね」
「どうも」
「僕もそう思うよ、このことは」
また言った先生でした。
「いや、柔らかいステーキもいいね」
「イギリスじゃそういうのもないよね」
「ステーキって固いものでね」
「こんな丁寧な焼き方もしてないし」
「全然違うんだよね」
「同じステーキでも」
日本のものとイギリスのものではというのです。
「本当に違うね」
「というか全然違うね」
「同じお料理とは思えない位にね」
「本当に違うわね」
「外見は同じ様でも」
「この日本人の工夫が嬉しいよ」
ステーキ一つ取ってもというのです、先生はフォークとナイフを紳士的な作法で使ってステーキを切ってお口の中に入れつつ言いました。
「本当にね」
「ステーキといってもね」
「ただお肉を焼くだけじゃない」
「切ったお肉を」
「それだけじゃないんだね、日本のステーキは」
「そうした工夫もしてるんだね」
「その工夫が嬉しいよ」
本当にというのです。
「だから美味しく食べられるよ」
「そしてだね」
「ステーキの後はサラダ」
「パイナップルが入っているサラダを食べて」
「それからだね」
その次にというのです。
「タコライスだね」
「あと甘いものも食べて」
「楽しみましょう」
「そして三時にはね」
「またお茶ね」
「うん、その時はね」
ティータイムの時のこともお話する先生でした。
「沖縄のお菓子を食べたいね」
「そして沖縄のお茶を飲んで」
「そのうえで楽しみたい」
「先生はそうしたいのね」
「そだよ」
その時はというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ