第二幕その三
[8]前話 [2]次話
「僕は飛行機が怖いんだ」
「だから今回も怖かったの」
「そうだったのね」
「先生今凄くほっとしたお顔だけれど」
「怖かったからなの」
「そうだったけれど」
それでもとです、先生は滑走路の方を見ました。さっき降り立ったそちらをです。飛行機達は空港にいて飛び立ったり着陸しています。
その飛行機達を見てです、また言いました。
「まあ着いたからね、沖縄に」
「沖縄のことを考えていきましょう」
「学会のこともね」
「そして観光のことも」
「楽しもうね」
「うん、王子ともお話をしたけれど」
それでもというのでした。
「まずはね」
「沖縄料理ね」
「それを食べるのね」
「これから」
「そうするのね」
「そうしよう、お腹が空いたよ」
笑顔に戻って言う先生でした。
「だからまずは食べよう」
「じゃあ何を食べるの?」
「沖縄料理も一杯あるけれど」
「まずは何を食べるの?」
「そーきそば?」
「そうだね、お昼だし」
時間から考えて言う先生でした。
「ステーキかな」
「それ食べるんだ」
「ステーキなんだ」
「そっちにするのね」
「あとタコライスだね」
こちらもというのです。
「食べたいね」
「あのタコスから作ったっていう」
「あれも食べるんだ」
「ステーキとタコライス」
「これでいくんだ」
「うん、そうしよう」
こう皆に言いました。
「今回はね」
「それじゃあね」
「ステーキとトルコアイス」
「今から食べに行こうね」
「そうしようね、しかしね」
お昼に何を食べるのかを決めてからです、先生は額の汗をハンカチで拭きながらです。こんなことを言ったのでした。
「やっぱり暑いね」
「沖縄だからね」
「暑いのは仕方ないね」
「沖縄は暑いよ」
「先生もそう言ってたじゃない」
「わかっていたし何度も来てるけれど」
それでもというのです。
「それでも暑いね」
「そして暑いのが沖縄」
「南国だから」
「しかも夏だし」
「うん、けれど上着は脱がないよ」
見れば先生は今もスーツです、薄い生地ですが上着もネクタイもちゃんと締めていて頭には帽子を被っています。
「これはね」
「先生は脱がないよね」
「いつも通りスーツだね」
「そのスタイルは変わらないね」
「どうしてもね」
スーツ姿はというのです。
「僕は崩せないよ」
「どうしてだよね」
「先生的には」
「それは」
「イギリスではね」
先生のお国ではというのです。
「学者さんはスーツだから」
「上着も脱がずに」
「それでだね」
「そう、上着を脱ぐこともね」
日本では普通にそうしていてもです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ