意外な弱点
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「え?これって・・・」
「お化け屋敷?」
シェリアの指さすそれを見て血の気が引いていく。いや、別にお化けが怖いわけではない。ただ、こんな時までスリルを求めなくてもいいんじゃないのだろうか?そう思っているだけなんだ。別に俺は怖い訳じゃないんだからな!?
「あら?いいんじゃない?」
「何人かに別れて入ろうよ〜」
「賛成!!」
やめておこうと言おうとしたのだが、後からやって来た猫耳少女たちがそんなことを言うので断りにくい・・・茶色の髪をしたタレ目の女の子はこちらをニヤニヤと見ているので、悪意があるのは明らかだった。
「よ!!よし、入ってみよ!!」
「そ!!そうだね!!楽しそうだもんね!!」
誰の目から見てもわかるほどに動揺しているが、ここで引くわけにはいかない。大丈夫、所詮は作り物なんだから怖くない。
「じゃあ二人ずつ行こっか?」
「そうね」
「楽しみ〜」
八人いるので二人組を四つ作り中に入っていくことになった。できることならウェンディと一緒がいいんだけど、どうやってチーム分けをするかでペアになる人が変わってきそうだな・・・
「あれ?ソフィアは?」
誰とお化け屋敷に入るかを決めようと集まっていたところ、一人の少女が離れた場所で動かないことに気付く。どうしたのかな?何か問題でもあった?
「どうしたの?ソフィア」
「ほら!!ペア決めるから早く来て!!」
ウェンディとシェリアがソフィアの手を握りこちらに引っ張ろうとする。彼女が泣いて喜びしそうなシチュエーションだったが、それでもソフィアは動きません。
「ごめん、ソフィア、お姉ちゃんの遺言で『お祭りのお化け屋敷には入ってはいけない』って言われてるの」
「どんな遺言だよ!!」
足に力を入れてその場から微動だにしないソフィアが意味不明な発言をしてくる。お姉さんがいることすら初耳だったのだが、普通に考えてそんなこと言うはずないだろうし、きっとビビって入れないだけなんだろうな。
「怖がってペアの人に抱きついちゃえば〜?」
「それは盲点!!」
仕方ないのでソフィアを置いていこうかと思っていたところ、セシリーがいらんことを言って彼女のやる気を引き出してしまう。
「じゃあセシリーとソフィアだな」
「え!?」
絶対にソフィアとペアになりたくないと思っていたところ、レオンがファインプレーを見せてくれた。これには俺を含め、全員が安堵している。
「なら私はラウルでいいわ」
「でいいって・・・いや、いいんだけど」
続いてシャルルとラウルがペアになることが決定する。あれ?この流れはまさか・・・
「それならシリルとウェンディでいいよな?」
「うん!!あたしも賛成!!」
残りの二人から予想通りの言葉が聞け
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