意外な弱点
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れは少女たちの服装である。しかし、レオンの言葉を聞いた三人は一つ気に入らなかったことがあるらしく、激しく食い付いた。
「これは着物じゃないよ!!」
「浴衣だよ!!ゆ・か・た!!」
「間違えないでよね!!」
どっちでもいいとでも言わんばかりの表情を浮かべているレオンだが、三人の剣幕があまりにもすごかったのでちょっと押されている。お祭りと言えば東洋では浴衣らしいからね。彼女たちもそれをイメージして今回の服を用意したらしい。
「どっちでもいいんじゃない?」
「そんなこと言わないの〜」
「気にするところではあるy・・・いや、どうだろ」
同じく浴衣を着ているシャルルはどうでもいいといった感じだったが、セシリーとラウルにたしなめられていた。
「まぁ、似合ってるからどっちでもいいけど」
これ以上機嫌を損ねると後々に響いてくるので、何気なく褒めてその場をやり過ごそうとした氷の神。こんなので逃げ切れるのかと思っていたが、彼女たちの反応は・・・
「や・・・やっぱり?」
「素材がいいから!!」
「自分で言う?」
簡単に騙されたようで、シェリアは頬を赤くさせ、ソフィアは胸を誇らしげに張り、ウェンディも満更でもない表情をしていた。
「シリルも着れば良かったのに」
「俺は男だって!!」
白を主とした花柄の浴衣に身を包むシェリアにそんなことを言われて思わず怒鳴る。俺とレオンとラウルは浴衣を着る気などあるはずもなく、普段通りの格好をしていたりする。
「いや、男物のってことだったんだけど・・・」
「あ・・・」
それを聞いた途端顔から湯気が出てくるほど熱が上がったのを感じた。いつも女の子扱いされているから、つい条件反射で・・・
「シリルならなんでも似合うと思うけどなぁ」
「殴るぞ」
後ろから抱きつこうとしてきた気配を察知してそれを回避しながらその人物を睨み付ける。紫を主とした浴衣を着ているソフィアだけど、やることは普段となんら変わらない。ただのセクハラ女子だ。
「みんなで揃えれば良かったわね」
「その方がお祭りっぽかったかもね〜」
「そうかも」
シャルルの言う通り、全員で浴衣を着てみるのも良かったかもしれない。もちろん俺たちは男物を所望するけどね。
「歩きづらそうだしヤだよ」
「そんなこと言わないの」
ただ一人だけ乗り気でないレオンが目を反らす。普段着ているものと別物だから確かに動きにくいだろうけど、それくらいは気にしないでもいいんじゃないかな?
「ね・・・ねぇシリル?」
「??」
みんなでおしゃべりをしていると、突然ウェンディがモジモジしながら俺に話しかけてくる。
「感想聞いてないんだけど・・・似合ってる?」
どこか気恥ずかしそうな顔を
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