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あの時生きていたらどうなっただろう
自殺

[2]次話
僕は飛び降りる。背の高いビルから。確実に楽になれる。色々な思い出が浮かぶ。お父さんに殴られた時、友達に無視された時、交通事故にあった時。
どの思いも黒かった。暗闇に一筋の光も入らない。思い出は黒しかない。
信号機の音がする。目が不自由な人の為の音。
目が、無いくらい、暗い。
でも僕には目がある。太陽の光が見える。見たくなくても、見える。
僕がもし、遺書を書かずにそのまま今を生きていたら、どんな事が起こっていただろうか。
そこには希望の光があるだろうか、変わらない絶望か。
気になってしまった。最後に、残した思い。
目を開けたら、木が見えた。

ー風の音で最後を終えた。
[2]次話


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