19. テキは友達 〜電〜
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ことを後悔させてやれ……ッ!!!」
「集積地さん!! やめてほしいのです!!!」
「行け!!!」
海面に立った子鬼さんたちが、猛スピードで私たちに向かって突進してきた。赤城さんの戦闘機に匹敵するスピードであっという間に私たちに肉薄した子鬼さんたちは……
「キヤァァアアアアア!!!」
「グッ!?」
「クマッ!?」
私とロドニーさん、そして天龍さんに向かって雷撃を敢行してきた。私は球磨さんがかばってくれ、ロドニーさんは咄嗟にランスでガードしたのかランスが破損していた。
「ちっくしょッ! やめろ!! ざけんなクソッタレぇえええ!!!」
魚雷が命中せず無傷だった天龍さんは機銃を撃って必死に子鬼さんたちに攻撃をしていたが、すばしっこく動きまわる子鬼さんたちに機銃は中々当たらない。
「オラァア!!!」
作戦を変更したのか、天龍さんはすぐそばを通り過ぎる子鬼さんを一人捕まえた。そして捕まえた子鬼さんを左手で海面上に押さえつけ、右手で殴るべく、右拳を振り下ろしたが……
「喰らえクソヤロぉぉおおお!!!」
その拳が当たる寸前、天龍さんは拳を止めた。
「……」
「……ふざけんな」
「……イガ」
「ふざけんなちくしょぉおおおおお!!!」
そしてそのまま天龍さんは、悔しそうに涙目で子鬼さんを投げ捨てていた。
「テンリュウ!! なぜ撃たん!?」
「うるせーロドニー!!! 黙れコンチクショー!!!」
「撃てテンリュウ! 子鬼は厄介だ!! 一体一体確実に……」
「撃てるわけねーだろ!! 殺せるわけねーだろうが!!!」
涙をボロボロと流し、痛々しい叫びにも似た声を張り上げている天龍さんのその視線の先には、さっき天龍さんが投げ捨てた子鬼さん……天龍さんから眼帯とスゴミを受け継ぎ、天龍二世となった子鬼さんの姿があった。
「ゴワイガ……」
「だから!! 泣きながら言っても怖くねーって言ったろうが!!!」
天龍さんに雷撃が命中しなかった理由が分かった。天龍さんに魚雷を向けていたのは、天龍二世さんだったんだ……。
「赤城!」
「はい……!」
鳳翔さんと赤城さんが矢を構えた。でも赤城さんも……
「……ッ」
「赤城!」
「鳳翔さん……捉えられません……放てません……ッ」
「……赤城」
「同じ一航戦ですよ……私たちと同じ世界を見た、一航戦なんですよ……」
「……」
「撃てるわけないじゃないですか……相棒たちを撃てるわけがないじゃないですか……!!!」
と言いながら、弓を下げていた。
「ならば私が……ッ!!」
その分を補うように、鳳翔さんが艦攻隊と艦爆隊を発艦させていたが、鳳翔さんの航空隊は動きに鋭さがなく、いまいち動きに精細
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