宇宙戦艦ヤマト2199 元爆撃機乗りの副長 3
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「終わりました。問題は出ていないようです」
「そうか。良かったよ。艦長」
「うむ。波動砲の威力は予想を遥かに超えるものだった。今後使用する機会は訪れて欲しくはないが、おそらく訪れるであろう。古代、気が進まぬか?波動砲のトリガーは艦長席にもついている。私が引いても構わん」
「……いえ、自分にやらせてください」
「ほう、今も恐ろしさに潰されそうになっておるのにか?」
「はい」
「理由は?」
「……自分がこのヤマトの戦術長だからです!!」
一丁前の顔つきになりやがって。本来ならメ2号作戦で自身を付けさせるつもりだったんだがな。まあ、悪くない。
「よかろう。今後も君が波動砲のトリガーを引きたまえ。ただ、使用の許可は私か副長が出す。それ以外での使用は原則禁止だ」
「例外はオレと艦長が指揮を取れない状況だ。それ以外の例外は無い。これを破った者は営巣入りなんて生温いことは言わん!!艦外に放り出すつもりだ!!オレは、やると言えばやる男だ。総員に徹底させておけ!!」
「「「はい!!」」」
「よし。それではエンケラドゥスに向かおうか。技師長、波動砲のデータ解析を頼む。まとまったら回してくれ」
「分かりました。副長はどちらへ?」
「オレのハヤブサの整備。爆装を解除しとかないとな」
艦が激しく揺れ、ベッドから飛び起きる。艦内電話をとって艦橋につなぐ。
「ブリッジ、今の揺れは?」
『分かりません。いえ、今機関室から連絡が入りました。波動砲の影響でコンデンサーの一部が溶けかかっているそうです。修理剤の不足のため、応急修理で済ませるそうです』
「エンケラドゥスで補給は可能なのだな?」
『はい、大丈夫だそうです』
「分かった。今のことを艦内放送で知らせておけ。不安を少しでも解消するんだ」
『了解しました』
艦内電話を置いて時間を確認する。予定より1時間早いか。目も覚めてしまったな。仕方ない繰り上げで動くか。着替えてから軽く身だしなみを整えて士官用の個室から出る。そのまま食堂に向かう。バランス良く食事を選び、適当に座る席を探していると技師長を見つけた。
「ここ、良いかな?」
「これは副長。どうぞ」
「すまんな。うん、中原中也の詩集か?」
「ええ、昔親友に薦められまして。借り物なのですが、返せなくなってしまいました」
「すまんな。悪いことを聞いた」
「いえ。アナライザーの件なのですが、私だって自我が目覚めないとは思っていません。確証はありませんが、可能性は大いにあると思っています。ですが、それをアナライザーで行うというのがどうしても」
「まあ、SF物でよくあるロボットの反乱だろう?だか
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